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凄いぞキング!カズ 45歳3カ月1日でのJ最年長弾

[ 2012年5月28日 06:00 ]

<鳥取―横浜FC>ゴールを決め「カズダンス」を披露した横浜FC・三浦

J2第16節 横浜FC5-2鳥取

(5月27日 とりスタ)
 J2横浜FCのFW三浦知良が27日、途中出場したアウェー鳥取戦の後半35分、待望の今季初ゴールを決め5―2の勝利に貢献した。10年12月4日の大分戦以来となる45歳3カ月1日でのゴールは、自身の持つJリーグ最年長得点記録を大幅に更新。昨年3月29日の東日本大震災復興支援の慈善試合以来となるカズダンスも披露し、チームの4連勝に花を添えた。

 腰をくねらせ、軽やかにステップを踏んだ。左手は股間、右手を天高く突き上げる。敵も味方も関係ない。伝説のカズダンスに場内は興奮のるつぼと化した。「ベンチにいる時から5人くらいかな。子供たちの“カズダンスを見たい”とか“(タオルに)指紋をください”なんて声が聞こえたんでね」。キングは子供たちの期待に応えてみせた。

 プロ生活27年の全てが凝縮された一撃だ。「最初のトラップで勝負はあったかな、と」。起点は佐藤の縦パス。絶妙なトラップで相手DFを置き去りにした。次の瞬間、相手GKの股間の先にゴールが見えた。「ゴールにパスする感じで打てば入ると思った」。鮮やかな股抜き弾でJ最年長の金字塔を打ち立てた。

 強行軍も関係なかった。23日、カズはマンチェスターUのMF朴智星(パクチソン)が主催する慈善試合に参加するためタイにいた。専属トレーナーを帯同しての2泊3日。時差や長距離移動も、カズは「欧州CLに出るような気分で行って来るよ」と言って乗り越えた。コンディションを危惧する声も封じ込んでみせた。

 45歳3カ月1日。さすがのカズも「走れなくなったらサッカーをやめるよ」と言う。昨年はJ発足後、初めて無得点でシーズンを終えた。歴戦の跡が刻まれる右足首はトレーナーから「余命50試合」と言われたことも。それでも横浜市内の練習場に行けばGPS機能で即座に走行距離が測れる腕時計を身につけ、チームの先頭を走るカズがいる。まだまだキング伝説は終わらない。

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