マンC劇的V呼んだ!マンチーニ監督の“白旗宣言”

[ 2012年5月15日 06:00 ]

マンチーニ監督(左)と和解したテベスは、シーズン終盤で大活躍し優勝の原動力となった

プレミアリーグ マンチェスター・シティー3-2QPR

(5月13日)
 マンチェスター・シティーが13日の最終戦でQPRを劇的な逆転勝ちで下し、44季ぶり3度目の優勝を達成した。一時失速でタイトルが遠のいたが、ロベルト・マンチーニ監督(47)の巧みな選手操縦で再浮上。地元の宿敵マンチェスター・ユナイテッドの連覇を阻んだ。
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 表示5分のロスタイムも残り3分余り。1点を追う崖っ縁から2得点を挙げ、マンチェスターCに44季ぶりの優勝をもたらしたマンチーニ監督は興奮した様子で訴えた。

 「こんな経験はしたことがないよ。信じられない」。一方で優勝という結果そのものには「チャンスがあることは分かっていた」と強調した。その確信が分岐点だった。

 10月から首位を走ったが、本格的な優勝争いは初体験。重圧にさらされる中で主力離脱も重なって徐々に失速し、3月11日に最多優勝19回の宿敵に首位を明け渡した。4月8日に残り6戦でマンUと勝ち点8差。優勝絶望とも思われたが、指揮官は選手に切り出した。

 「ユナイテッドは忘れて自分たちが戦い続けることだけ考えればいい」

 目前の試合に集中するよう語りかけ、報道陣には「本命はユナイテッド。シティーに望みはない」と白旗。言葉を使い分けながら選手の意識を優勝争いから遠ざけ、バリーは「大きな重圧を取り除いてくれた」という。

 インテル・ミラノ時代にセリエA3連覇。長丁場の優勝争いに慣れた指揮官は「(V逸は)全く信じていなかった。選手の負担を軽くしてやりたかった」と明かす。クリシーが「監督の言われた通りにした」と認めたように足元を見つめ直し、開き直ったチームはここから6連勝。過去2季で土台を築いた堅守はリーグ最少29失点を記録すると同時に、アグエロやナスリ加入で推進した攻撃サッカーへの転換がリーグ最多93得点を生んだ。

 問題があったテベスやバロテッリ放出を公言する激情家も事が収まれば水に流す。復帰させたテベスは終盤戦で活躍し、バロテッリは優勝決定弾をアシスト。補強で自ら選手を口説き落とす指揮官が「金で買った」と批判されたチームをまとめ上げ、魂を吹き込んだ。

 3月の首位陥落時に客席で泣いた男性の姿が話題になった。「彼のため、全てのファンのために勝ちたい」という約束を実現した優勝監督は「歴史を変えた。未来は明るい」と笑った。自信と経験を加え、連覇を狙う。

 ▽ロベルト・マンチーニ 1964年11月27日、イタリア生まれの47歳。FWだった現役時代はサンプドリアやラツィオでセリエA優勝に貢献。イタリア代表で36試合4得点。監督としてはフィオレンティーナとラツィオを経て04年夏からインテル・ミラノを指揮。リーグ3連覇を達成し、09年12月にマンチェスターC監督に就任。昨季FA杯を制覇した。

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