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バイエルン笑む PK戦でレアル撃破!2季ぶり決勝へ

[ 2012年4月27日 06:00 ]

<Rマドリード・バイエルンM>決勝進出を決め、駆けだすバイエルンMイレブン

欧州CL準決勝第2戦 バイエルンM1―2Rマドリード(2試合合計3-3:PK3-1)

(4月25日)
 バイエルン・ミュンヘンが2季ぶりの決勝進出を決めた。25日に敵地でレアル・マドリードに1―2で敗れたが、2戦合計3―3から延長の末にPK戦3―1で勝利。ユップ・ハインケス監督(66)とMFアリエン・ロッベン(28)は古巣に雪辱した。レアルはPK戦でFWクリスティアーノ・ロナウド(27)ら3人が痛恨の失敗。バイエルンMとチェルシーの決勝は5月19日にバイエルンMの本拠地ミュンヘンで行われる。

 雄叫びを上げながらシュバインシュタイガーが走りだした。勝利を決めるPKをゴール左に打ち込み、シャツを脱いで仲間と抱擁。両チームで5人もの選手が重圧に屈して失敗したPK戦を締めくくり、バイエルンMに決勝切符をもたらした。

 「魔法のような夜。素晴らしいチームであることを証明した」とハインケス監督は訴えた。開始14分で2失点。動きが硬く2戦合計で逆転されたが、開き直ったチームはここから逆襲。前半27分にロッベンがPKを決めると、その後は満員の7万1654人が埋めた敵地で、むしろ優位に試合を進めた。PK戦ではGKノイアーがC・ロナウドとカカーを止め、レアル有利の下馬評を覆した。

 指揮官にとっては97~98年に率いた古巣との対戦。当時レアルの悲願だった32季ぶりのCL制覇をもたらしながら、国内リーグが4位と振るわず1年で解任され「難しいクラブだった」という。

 経験を重ねて66歳でバイエルン監督に復帰した今季は対話路線でチームを掌握。選手やフロントとも良好な関係を築いてきた。レアルとの第1戦ではFKキッカーをめぐってハーフタイムにリベリがロッベンを殴ったと報じられたが「チーム内のこと」と口を閉ざして空中分解を回避。クラブのご意見番ベッケンバウアー氏は「成熟して完璧」と賛辞を惜しまない。

 そんな指揮官が今回の一戦で「特別なモチベーションで臨んでくれるはず」と期待したのがロッベンだ。レアルが“新銀河系”に踏み出した09年夏、C・ロナウドやカカーと入れ替わりでクラブを追われたオランダ代表は延長に持ち込むPKを決め、勝利に貢献した。

 本拠アリアンツ・アレナで開催が決まっていた決勝にたどり着き「勝ちたい」とシュバインシュタイガー。11季ぶりの王座奪回へ舞台は整った。

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