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FC東京3発堅首!千真先制弾、1次リーグ突破に王手

[ 2012年4月18日 06:00 ]

<FC東京・北京国安>前半7分に先制ゴールを決め、喜ぶFC東京・渡辺

ACL1次リーグF組 FC東京3―0北京国安

(4月17日 味スタ)
 ACL1次リーグF組のFC東京はホームで北京国安(中国)と対戦し、3―0で快勝した。前半7分、FW渡辺千真(25)が先制点を決めると、MF大竹洋平(22)、MF谷沢達也(27)が加点した。FC東京は勝ち点8とし、首位をキープ。5月2日の次戦(国立)でブリスベーン(オーストラリア)に勝つか、引き分ければ1次リーグ突破が決まる。
【試合結果 F組順位表】

 天高く跳んだ。渡辺のヘッド弾がゴールラッシュの号砲だった。前半7分、ゴール前の空中戦。抜群の身体能力を生かし、相手DFより頭ひとつ高く抜け出すと石川のFKを点で捉えた。「枠に行って良かった。みんなから“高いっ”って言われましたよ」と笑う。ボールは右ポストを直撃し、そのまま相手ゴール内に吸い込まれた。

 思いの丈をぶつける一撃だ。今季、新生FC東京の補強の目玉として加入した。だが周囲の期待は重圧に代わり、まさかの不振に苦しんだ。2月、キャンプ中の練習試合では無得点。人生初の屈辱だった。先発出場はACLに限定された。それでも「与えられた時間で結果を出すしかない」と腐らず練習に励み、出番を待った。流した汗は無駄ではなかった。

 前半終了間際には狙っていた形でアシストをマークした。長谷川のスルーパスに快足を飛ばし、DFの裏のスペースに抜けると大竹の2点目をお膳立てした。「リーグ戦を見てても足元のパスが多くてスペースを使えていなかった」。ベンチ生活が続くリーグ戦でも常にピッチに立つ自分をイメージし、研究を忘れなかった。「みんな悔しい思いはある。それがいい競争になって強いチームになる」。その言葉を体現してみせた。

 1得点1アシストの大活躍。だが試合後は「選手交代のとき、(平山)相太さんへのコールの方が大きくなかったっすか?」と口を曲げた。後半31分、国見高の先輩・平山との交代を告げられた。サポーターは万雷の拍手で称えたが、同時に平山にも大声援を送った。そこに嫉妬していた。「もっと決めろってことですよね」。日中の首都クラブ決戦を制し、F組首位を走る。それでも満足できない。だからこそ今季のFC東京は強い。

 ▼FC東京・ポポヴィッチ監督 きょうは重要な試合だった。権田、梶山、羽生らがいない中でも、Jリーグと違うメンバーで結果が出せたのは大きい。日本のポテンシャルを見せつけられた。

 ▼FC東京・MF大竹 いい時間帯に点を取れてよかった。千真くん(渡辺)がいいところに出してくれたので決めるだけだった。ホームでいい結果を出せてよかった。

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2012年4月18日のニュース