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名前負け禁止!U23代表 ネイマールら同世代ビデオ鑑賞

[ 2012年4月10日 06:00 ]

初日の練習で笑顔を見せるU23日本代表イレブン

 ロンドン五輪出場を決めたU―23日本代表は9日、宮城県内でアジア最終予選後初となる短期合宿をスタート。関塚隆監督(51)は練習前のミーティングでブラジル代表FWネイマール(20=サントス)ら、同じロンドン五輪世代のつわものの映像を流し、選手に高いプロ意識を注入。メダル獲得へまずはメンタル面の強化を徹底させた。

 五輪出場を決めても、浮かれているわけにはいかない。本大会でのメダル獲得へ向け、合宿地に到着していた選手に待っていたのは「世界の現実」だった。関塚ジャパンでは、ミーティングでバルセロナやRマドリードなど世界の強豪クラブの試合のビデオを見せるのが定番だった。指揮官が今回選択したのはメッシやC・ロナウドでなく、同世代の選手。選手の視界には、本番でも対戦が予想されるブラジルのネイマールやガンソ、バルセロナのMFティアゴ(スペイン)らが活躍する映像が次々と入ってきた。

 名前負け禁止――。厳しい現実に選手が自信を失うリスクは伴うが、関塚監督は危機意識を高める効果を期待している。合同練習に先がけ「同じ世代に世界で活躍するこんな選手たちがいる。だが、ビビるな。自分たちのサッカーをやろう」と?咤(しった)したという。

 ビデオ観賞会を終えた選手の反応はさまざまだ。山村主将は「こんな選手も同じ世代なのか、対戦してみたいと思った」と話し、安藤も「シュートスピードが速かった」と警戒感を強めた。だが、ビデオ効果は即効性があった。世界と対戦するイメージも膨らみ、午後の練習で行われたミニゲームではボールを積極的に要求する姿が多く見られた。

 今回の合宿は3日間の短期集中型。メンタル強化策が軌道に乗り「限られた時間でレベルアップすること。(初日は)みんな意欲的にこなしてくれた」と指揮官も目を細める。集まった若き22人が心身ともに成長していく姿が楽しみになってきた。

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