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新生浦和“勝利の凱歌”ホーム開幕戦で昨季王者に雪辱!

[ 2012年3月18日 06:00 ]

<浦和・柏>スタンドのサポーターと合唱する浦和イレブン

J1第2節 浦和1-0柏

(3月17日 埼玉)
 新生レッズが、ホーム開幕戦で今季初勝利を手にした。浦和は昨季リーグ覇者の柏に1―0で勝利。前半36分、FWランコ・デスポトビッチ(29)のリーグ初得点で先制。虎の子の1点を守り抜いて、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(54)就任後初白星。昨季リーグ最終戦で対戦し、目の前で優勝を決められた因縁の相手にリベンジした。
【試合結果】

 チーム創設20年となる浦和の歴史で初めて見る光景だった。試合後、槙野の指揮で選手18人が肩を組み、ピッチ上に横一列に並んだ。そして、ホームゲームで勝った時にサポーターが歌うロッド・スチュワートの名曲「セイリング」の替え歌「We are Diamonds」を、サポーターとともに歌いあげた。埼玉スタジアムは、まるで優勝したかのような雰囲気に包まれた。

 10日の開幕戦でペトロヴィッチ監督の古巣・広島に敗れた。「同じサッカーを目指す相手に結果も内容も良くなかった。自分たちのサッカーに自信が持てなくなったところもあった。この1週間は柏の良さを消すトレーニングをやってきた」と槙野。課題の連係面を修正するとともに柏対策にも時間を費やした。

 指揮官は昨季MVPレアンドロ・ドミンゲスを封じるため、阿部をリベロからボランチに配置転換。1トップにデスポトビッチを据える布陣に組み替えた。この采配が的中。前半36分、ジョルジ・ワグネルからボールを奪ったデスポトビッチがドリブルから今季チーム初得点を奪って先制。レアンドロ・ドミンゲスには仕事をさせなかった。

 リベンジマッチだった。昨年12月3日にホームで行われた昨季最終戦。柏に1―3で敗れ、ネルシーニョ監督の胴上げを目の当たりにした。その屈辱の記憶を振り払った。リーグのホームゲーム勝利は昨年7月23日の甲府戦以来8試合ぶりでもあった。ペトロヴィッチ監督は「つらい思いをしてきたサポーターに勝利をささげることができて良かった」と喜んだ。

 昨季の15位から再建を目指す浦和は大きな一歩を踏み出した。槙野は言う。「レッズは生まれ変わった。新たなスタートです」。それでも満足感はない。試合後のロッカールームで、選手たちは勝利の余韻に浸ることなく、今後の戦いに向けた修正点を話し合った。「信じてやり続ければ、結果はついてくる」と柏木。もっと大きな喜びを味わうため新生レッズが走り始めた。

 ▼浦和の昨季柏戦VTR 第10節(5月7日)に国立で、最終節(12月3日)に埼玉で対戦し、ともに1―3で惨敗。どちらも圧倒的に支配されるお粗末な内容だった。10節の試合後の会見ではペトロヴィッチ監督(当時)が質疑応答を拒否。最終節では柏の優勝が決定。試合後のセレモニーでは橋本社長のあいさつがブーイングにかき消され、終了後も1000人を超えるサポーターが4時間半座り込んだ。

 ≪ホーム開幕戦4連勝≫浦和がホーム開幕戦で昨季王者・柏に1―0で勝利。J1シーズン開幕戦は今季も敗れて4勝2分け13敗と苦手にしている浦和だが、ホームの開幕戦は逆に強く、これで通算12勝2分け6敗(00年のJ2開幕戦を含む)、09年から現在4連勝中だ。

 ≪ホーム通算400試合≫リーグ戦、ナビスコ杯、チャンピオンシップでの浦和のホームゲームがこの日で通算400試合(天皇杯は中立地扱いで含まない)に到達。成績は219勝49分け132敗、勝率・624。

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