権田 完封!でも胴上げは…「五輪までの課題ですね」

[ 2012年3月15日 06:00 ]

<日本・バーレーン>試合終了とともに、ガッツポーズするGK権田

ロンドン五輪アジア最終予選 日本2-0バーレーン

(3月14日 国立競技場)
 最後までゴールマウスを守った守護神を手荒い祝福が待っていた。歓喜のウオーターシャワーではしゃいだ五輪決定のセレモニー。ずぶ濡れになった権田の周囲に選手の輪ができ、胴上げが始まった。だが国立の夜空に舞ったのは、たったの1回。次の瞬間、ドスン!という音とともに爆笑が湧き起こった。

 「あぁ視界良好って思ったら、すぐに地面に落ちてました。ここぞとばかりに落とされましたね。胴上げっていうのは投げるだけじゃない。捕まえないと。ロンドン五輪までの課題ですね」

 周囲からも一目置かれる“裏番長”。合宿中の練習試合ではFW陣に激しいゲキを飛ばし、嫌われ役を買って出たこともある。2月の敵地シリア戦では自身のミスから1―2と敗れ、一時は自力突破の可能性を消滅させたことも。それでも周囲は分かっていた。権田の貢献度を、そしてチーム内での存在感を。比嘉は「(権田は)重かったっす」とかみしめた。

 総決算となったバーレーン戦。ピンチの数こそ少なかったが、高い集中力で隙を見せず、完封勝利に導いた。「きょうは前線の選手の顔がよく見えたんです。それだけ頑張って(守備に)戻ってきてくれていた。皆が失点しないという思いで一つになっていた」。独特の表現でチームの成長ぶりを表現した。

 08年10月、U―19アジア選手権準々決勝の韓国戦に敗れ、U―20W杯出場を逃した世代。それだけに五輪決定の瞬間は「感慨深かったです。予選のプレッシャーは考えないようにしたけど、無理してましたね。今になって疲れが出てます」。いつも強気な守護神も思わず苦笑した。

 試合後、携帯電話にはFC東京のGKコーチから「あすの練習は10時半から!よろしくな」という“鬼メール”が届いていた。「ロンドンまでの時間を充実させたい。夢物語と言われるかもしれないけど、やるからには優勝を狙う」

 もう1回では落とされない。権田は早くもロンドンの空に舞う自身の雄姿を思い描いていた。

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