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頼れる新主将!宮間、絶妙アシストで同点弾を演出

[ 2012年3月1日 06:00 ]

<日本・ノルウェー>永里の同点ゴールをアシストする宮間(右)

アルガルベ杯1次リーグB組 日本2-1ノルウェー

(2月29日 ポルトガル・パルシャル)
 宮間新主将が就任3日目の初陣でいきなり同点弾を演出した。1点を追う前半ロスタイム。鮫島からパスを受けた宮間は、左サイドをドリブルで駆け上がり、ゴール前へクロスを上げた。あとは飛び込んだ永里が決めるだけという完璧なタイミング。「気持ちを合わせてできて良かった」。このアシストが逆転勝利を呼び「主将ということをあまり意識せずチームが勝つことが大切だと思ってやった」と安どの表情を浮かべた。

 並々ならぬ決意があった。遠征初日の練習前に主将就任が決まると「負けていい試合はない。全勝で帰りたい」と全勝Vを宣言。ピッチ上で常に熱い言葉でチームを鼓舞し、今季初戦に挑んだ。

 今大会のテーマの一つが、速いパスでポジションを変更しながらつなぐという高度な戦術。さすがにすぐに実践できず攻めあぐね、逆にノルウェーに先手を取られた。それでも宮間は左サイドバックの鮫島と位置を替えるなど、ハイレベルな動きを披露した。

 リーダーになるのは既定路線だった。沢が主将だった10年広州アジア大会で佐々木監督が今後を見据え次期主将候補の宮間に1大会限定でキャプテンマークをつけさせた。指揮官の見立て通りプレーで声でチームを引っ張り見事優勝へと導いた。それから約1年3カ月。再びめぐってきた大役。宮間も前任の沢と比較されるのは覚悟の上で指名を受け入れた。

 沢不在の和歌山合宿では、仲間に怒号を飛ばしたこともあった。「五輪に向けて不安が大きくなったが、払しょくするためには今が大事」。ロンドンを見据え、正念場と位置づけた今大会。体格ではかなわない相手に「いつもよりボールポゼッションを意識」し、もたつきながらも結果は残した。「内容は課題はあるけど、初戦の勝ちは大きい」。なでしこジャパンとして、主将として、少しずつだが、目指す道がはっきりと見えた。

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2012年3月1日のニュース