プレミア初先発フル出場！！宮市「経験、代表で出す」

＜チェルシー・ボルトン＞フル出場し、敵陣に攻め込むＦＷ宮市亮

プレミアリーグ・第２６節 ボルトン０―３チェルシー

（2月25日）
　日本代表に初選出されたボルトンのＦＷ宮市亮（１９）は２５日、アウェーのチェルシー戦でプレミアリーグ初先発を果たし、フル出場した。チームは０―３で敗れたが、強豪相手にもスピードあるドリブル突破で好機を演出するなど存在感を示した。世界最高峰リーグで経験を積む若きストライカーは２７日に帰国し、Ｗ杯３次予選ウズベキスタン戦（２９日、豊田ス）に向けて日本代表に合流する。

　敗戦の中でも才能の片りんを示した。プレミアリーグ初先発の宮市はスピードを武器に奮闘した。前半ロスタイムには、ピッチ中央からペナルティーエリア付近までドリブルで攻め上がり最後は右クロスをダイレクトでシュート。「角度の問題がちょっとあった」とバーを越えたが、場内を沸かせた。後半２０分には左タッチライン際をドリブルで約７０メートル突進。セルビア代表ＤＦイバノビッチとイングランド代表ＤＦカーヒルをぶっちぎり好機を演出した。無得点に終わったため「ゴール前で悩んでしまった」と反省を口にしたが、強豪チェルシーの精鋭たちと９０分間堂々と渡り合った。

　試合当日に日本代表初選出の朗報が届いた。「日本代表でプレーすることは誇りだと思う。自分がやれることは、自分の持ち味だったり、プレミアリーグで経験してきたことだったり、そういうところを代表でうまく出せればと思う」。宮市は初の代表選出にも臆せず、自分らしさでアピールすることを誓った。

　今季アーセナルで開幕を迎えたが、カップ戦２試合の出場にとどまりボルトンに期限付き移籍。「アーセナルでの期間は凄い貴重な時間でしたし、本当に自分の身にもなった」。ボルトン加入後は１１日のウィガン戦に途中出場しプレミアリーグ初出場。１８日のＦＡ杯５回戦ミルウォール戦ではイングランド初ゴールを記録。早くも主力の座を射止めている。だからこそ日本代表でもやれるとの自信が生まれている。

　２７日に帰国し、日本代表に合流する。中京大中京高からＪリーグを経由せず、海外挑戦を選んだ１９歳。愛知県出身の宮市にとってウズベキスタン戦は凱旋試合にもなる。「地元ということもありますし、本当に楽しんでやりたい」。サッカーの母国を驚かせているスピードをザックジャパンでも見せつける。