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A代表初招集の宮市 プレミアで日本人最年少初先発

[ 2012年2月26日 06:00 ]

プレミアリーグ日本人最年少先発記録を更新したボルトンの宮市(左)

プレミアリーグ ボルトン0-3チェルシー

(2月25日)
 日本サッカー協会は25日、W杯アジア3次予選ウズベキスタン戦(29日、豊田ス)のメンバー23選手を発表し、ボルトンのFW宮市亮(19)が初選出された。
【日本代表メンバー 日本代表日程】

 アルベルト・ザッケローニ監督(58)は若きスピードスターに対し、即起用の方針を明言するなど、早くも特例扱いを示唆した。宮市は25日の敵地チェルシー戦でプレミアリーグ初先発を果たし、日本人最年少先発記録を更新。日本代表は27日から愛知県内で合宿をスタートする。

 ザックジャパンの新星が、プレミアリーグで日本人最年少(19歳73日)となる初先発を果たした。相手はリーグ優勝4回を誇る昨季2位の強豪チェルシー。敵地で劣勢の中、前半45分に見せ場をつくった。前線でボールを奪うとドリブルで中央突破。右サイドへパスを送り、その折り返しを右足ダイレクトでシュートを放った。クロスバーのわずか上に外れてプレミア初得点はならなかったが、前半チーム唯一のシュートとなった。後半20分には左サイドでDF2人を置き去りにするなど、スピードを存分に見せつけて相手サポーターをどよめかせた。

 チェルシー戦のキックオフからさかのぼること12時間前、都内のJFAハウスで日本代表のメンバーリストが配られると会見場がどよめいた。19歳の快足ウイングの初選出。ザッケローニ監督は「彼には凄いスピードがあり、持久力もあるようだ。彼の長短におけるダッシュ力が試合のリズムを変えることになる」と賛辞を並べ立てた。そして「彼はA代表でプレーする準備はできている。チャンスはある」と19歳の若武者に対し、即起用を明言した。これまでも宇佐美、久保、柴崎ら若手を青田買いしてきたが、目的は「将来性を見込み、代表の空気を味わわせる」ことだった。宮市は違う。「昨季はオランダで活躍し、ボルトンにもすぐに溶け込んだ。彼は宇佐美らに比べると一歩前を行く」。1ランク上の位置づけだった。

 既に投入のプランも描いている。「起用するならサイド。香川はトップ下もできるからね」。15日に左足首を負傷した香川の招集は流動的だが、トップ下に香川、左に宮市という、魅惑のコンビが期待される。イングランド初得点を決めた18日のFA杯ミルウォール戦後に、英メディアから「ライジングスター」と命名された宮市が、ドイツで「魔法使い」と称される香川との共演となれば、その名にふさわしいスピード出世となる。

 19歳77日で迎えるウズベキスタン戦で得点すれば、金田喜稔氏の持つ国際Aマッチ最年少得点記録(19歳119日)の更新となる。また、92年の創設以降、Jリーグ経験のない“逆輸入選手”が日本代表でプレーする第1号にもなる。舞台は宮市の地元・愛知、そして6月のW杯アジア最終予選前最後の国際Aマッチ。宮市がザックジャパンに新たな風を吹き込む。

 ≪また日本人の最年少記録を更新≫宮市がまた日本人の最年少記録を更新した。25日のチェルシー戦でプレミアリーグ初先発を果たした。稲本(フルハム)、戸田(トットナム)、中田(ボルトン)に続く4人目で、19歳2カ月11日でのスタメン出場は稲本の22歳11カ月13日を大幅に更新した。敵地で劣勢の中で前半11分にドリブルからシュートを放つなど、リーグ優勝4回を誇る昨季2位の強豪を相手に臆することなくプレーした。

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