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U23大量得点の切り札!“大砲”FW杉本を初招集

[ 2012年2月14日 06:00 ]

高さを生かした攻撃が期待される杉本

 日本サッカー協会は13日、ロンドン五輪アジア最終予選マレーシア戦(22日、クアラルンプール)に臨むU-23日本代表20人を発表した。FW杉本健勇(19=C大阪)が昨年8月10日の親善試合エジプト戦(札幌ド)以来、約半年ぶりに選出された。五輪予選は初招集となる。1メートル87の高さを生かして、得点力不足にあえぐ関塚ジャパンの切り札として期待される。チームは17日に集合し、事前合宿地シンガポールへ向かう。

 関塚ジャパンの窮状は分かっている。五輪予選に挑むメンバーに初めて名を連ねても、杉本の口から喜びの声は聞かれなかった。「状況が状況なんで。点を取らないといけないし、気持ちは入ってますよ」。日本は5日のシリア戦に敗れ、C組2位に転落。勝ち点、得失点差で並び総得点で1差をつけられているC組1位シリアを追い抜くため、格下のマレーシア相手に何としても大量得点がほしい。最前線のプレーヤーとして早くもゴールへの思いを強くした。

 武器はもちろん高さだ。1メートル87はGK権田と並ぶ最長身。関塚監督は「得点能力を持っている。マレーシア戦では彼の持つ高さ、強さを引き出せる」と期待を寄せ「点を取るオプションを増やしていければ」と続けた。マレーシアの選手は小柄な選手が多いだけに、試合終盤のパワープレーでも、その存在が生きてくることを計算している。

 本人も得点のイメージをふくらませている。「クロスからという思いはある。高さがあるから、そこで打開できたら」。これまで関塚ジャパンでの試合出場は昨年8月のエジプト戦での途中出場のみ。C大阪の同僚MF清武や山崎(磐田)、山田(浦和)ら攻撃陣に負傷者が相次ぎ、ようやく出番が回ってきた。その清武からは招集が決まった後に「気合入ってんのか?」と冗談交じりのエールも受けた。

 C大阪の宮崎キャンプでは連日2部練習をこなしており、コンディションは万全。最近、日本代表MF長谷部の著書「心を整える。」を読破し「(精神面が)整いました」と笑顔を見せた。心身ともに充実するストライカーが、得点力不足に悩む関塚ジャパンの切り札になる。

 ◆杉本 健勇(すぎもと・けんゆう)1992年(平4)11月18日、大阪市出身の19歳。05年にC大阪U―15入り。C大阪U―18に所属していた10年にプロ契約を交わし、トップチームに昇格。昨季はリーグ戦15試合に出場し2得点。U―15日本代表から各年代の日本代表に選出。09年U―17W杯出場。1メートル87。79キロ。

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