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バロンドール獲る!大滝 仏強豪リヨン入団会見

[ 2012年2月1日 06:00 ]

早大応援部チアリーダーのエールに笑顔の大滝(中央)

 フランス女子リーグのリヨンへの入団が決まった早大のFW大滝麻未(22)が31日、都内で会見を開き、新天地での抱負を語った。昨年の女子欧州CLの優勝クラブで経験を積み、なでしこジャパンのエースストライカーとしてロンドン五輪に出場することが当面の目標。将来的にはMF沢穂希(33=INAC神戸)に肩を並べる“女子版バロンドール”のFIFA女子最優秀選手獲得という大きな野望も抱いている。

 野望は1メートル72の身長よりもビッグだ!届いたばかりの背番号22のユニホームに身を包み、冒頭のあいさつから景気の良い言葉が飛び出した。「世界最高のチームで世界最高のプレーヤーになりたい」。報道陣から「それはバロンドールを獲るということ?」と聞かれ「はい。日本人でも可能だということを沢さんが証明してくれたので」とよどみなく答えた。

 フランス代表が多く名を連ねるリヨンが注目したのは大滝の並外れたゴールセンス。準優勝した昨夏のユニバーシアードではフランス代表と2試合を戦い、計2得点の活躍。フランス代表監督を務めていたのがリヨンのコーチで、同大会の得点王にも輝いた大滝の才能に着目。今年1月2日から参加したトライアウトでは、最初のミニゲームでいきなり高さを生かして頭で2点を奪ってみせ、首脳陣をうならせた。

 海外でプレーするという高校時代からの夢はかなうが、目標はレギュラー定着。1トップの座をスウェーデン代表FWシェリンと争うことになるが「スキルでは負けない。あとは激しいプレースタイルの中で自分の持ち味を発揮できるかどうか」と自信満々だ。

 リヨンでの活躍の先に見据えるのが、なでしこジャパン入りしてロンドン五輪に出場すること。「W杯優勝メンバーで固定されてきているけど、通算のゴールネットを揺らした数は誰にも負けていないはず」。川澄、大野、永里優、安藤、高瀬らFW陣に堂々と“挑戦状”を叩きつけた。

 14日に渡仏予定だが、その直前に和歌山での代表候補合同合宿になでしこチャレンジのメンバーとして参加する。「このチャンスを逃したら次はない」。アルガルベ杯(2月29日開幕、ポルトガル)の選考会も兼ねているだけに、実力を存分にアピールしてから海を渡る。

 ◆大滝 麻未(おおたき・あみ)1989年(平元)7月28日、神奈川県生まれの22歳。平塚市立湊小1年でサッカーを始め、同湊中、鎌倉高時代はなでしこジャパンのDF近賀、矢野を輩出した横須賀シーガルズでプレー。07年にU―19日本代表。10年に関東大学リーグ得点王。早大4年時は30試合45得点。利き足は右。憧れの選手は日本代表FW岡崎。家族は両親と兄、祖母2人。趣味はギターとピアノ。1メートル72。血液型O。

 ▽フランス女子リーグ 1部12チームでプロチームはリヨンだけ。他はプロとアマが混在。リーグ戦はホーム&アウェーで22試合が行われる。勝ち点の内訳は男子の主要リーグと異なり、勝利=4、引き分け=2。試合に敗れても1を得られる。勝ち点で並んだ場合は得失点差、総得点で順位を決定。上位2チームは来季の欧州CL出場権を獲得し、下位3チームは2部降格。

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