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悩んで悩んで移籍決断…阪口夢穂「ずっとベレーザに憧れていた」

[ 2012年1月25日 13:58 ]

会見で移籍についてを語る阪口

 アルビレックス新潟レディースから日テレ・ベレーザへの移籍が決まった、なでしこジャパンメンバーのMF阪口夢穂(24)が24日、新潟県聖籠町のクラブハウスで会見を開いた。アルビレディースでは全日本女子選手権準優勝などチームの躍進に貢献したが自身をレベルアップさせるために移籍を決意。2年間世話になった新潟への感謝の気持ちを述べ、新天地での活躍を誓った。

 多くの報道陣が詰めかけた会見。レディースはもちろん、男子トップチームでも海外への移籍を除くと退団する選手の会見は行ったことがなく、まさに異例。阪口は電撃移籍から4日がたち心の整理がついたのか、スッキリとした表情で「伝統あるチームでプレーしたいと思って(移籍を)決めました。アルビレックスや(勤務先の)ナミックスには感謝しきれないほど感謝しています」とあいさつした。

 日テレからオファーを受けたのは1月中旬で、決断を下すまで時間がかかった。1981年(昭56)創部の日テレは女子日本リーグ12回、全日本女子選手権10回の優勝を誇り、日本女子サッカーを引っ張ってきた強豪。阪口も「ベレーザ(日テレ)のサッカーは魅力的だし、ずっと憧れていた。アルビも負けないくらい好きなチームだったので、最後の最後まで悩みました」という。だが、向上心旺盛なだけに「サッカー選手として上を目指したいと思ったし、新しい環境でやりたいと思った」と、さらなる成長を求めて移籍を決めた。

 新潟には左膝前十字じん帯を断裂して米国から帰国後、2シーズン所属。「ケガからのスタートだった。まともに歩けない状態だったのに、朝からずっとつきっきりでリハビリをしてもらったり、絶望的だったところを復帰できた。今の自分があるのは新潟のおかげ」と感謝し、「優勝できなかったけど、全日本女子選手権で準優勝できたのが一番の思い出」と振り返った。それまで守備が苦手だったが、奥山達之監督(35)の指導で、なでしこジャパン不動のボランチに。「奥山監督に教えてもらって守備に貢献できるようになったことが一番の成長」と話した。

 新潟とは今季、なでしこリーグのライバルとして戦うことになる。「非常に怖い」と苦笑いを浮かべた阪口は「私の弱点をいっぱい知っていると思うし、対戦するのは嫌」と本音を漏らした。それでも「成長した姿を見せるのが恩返しだと思う」と前を見据え、さらなる飛躍を誓った。

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2012年1月25日のニュース