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関塚ジャパン隠密仕上げ!練習試合2戦を非公開に

[ 2012年1月25日 06:00 ]

U-23日本代表の関塚監督

 関塚のカーテンが引かれる。ロンドン五輪アジア最終予選シリア戦(2月5日、ヨルダン・アンマン)に臨むU―23日本代表は25日、事前合宿地カタールに出発する。日本サッカー協会によれば、28日のU―23カタール代表との練習試合(カタール・ドーハ)は完全非公開が決定。同31日のU―23イラク代表との練習試合(同)も非公開の可能性が高いという。五輪予選も最終局面を迎えるため情報統制を強化させる。

 情報は一切漏らさない。勝てばロンドン五輪出場に王手のかかるシリア戦。現在日本はC組1位だが、勝ち点差3で同組2位につけるシリアとは実力が拮抗(きっこう)。関塚監督も最大のライバルと公言する相手との天王山を前に貴重な情報は知られたくない。そこで、同じく五輪を目指すカタール、イラクと手を取り合うことになった。

 関塚監督は「特にイラクはシリアと似ている」などと話しており、直前の練習試合2試合を仮想シリア戦と考えているが、日本協会によれば、28日のカタール戦を完全非公開にすることが内定した。カタール協会の申し入れを受けて協議した上での決定だが、関塚ジャパンも当初から非公開を検討しており、異論はなかった。メンバーはもちろん試合結果、得点経過を公表するかどうかも未定という。31日のイラク戦も同じく非公開の方向で調整が進んでいる。

 国際試合を非公開で、しかも2戦連続で実施すれば極めて異例。その背景には3チームの思惑の一致がある。現在イラクは五輪アジア最終予選B組2位、カタールは同A組3位で、逆転での五輪切符獲得を目指している。勝敗を左右する情報戦に力が入るのも当然だ。しかも、この3チームなら組が違うため利害関係がなく、協力しやすい。“3国同盟”が生まれるのも自然の流れなのだ。

 U―23日本代表は25日、前線基地となるカタールに向けて出発する。既にメンバーは発表済みだが、欧州に滞在中の日本協会の原博実技術委員長が、FW大津(ボルシアMG)ら海外組の招集に向け、ギリギリまで交渉を続ける方針だ。

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2012年1月25日のニュース