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沢効果だ!なでしこポルトガル遠征、異例の深夜生中継

[ 2012年1月12日 06:00 ]

キャップにダウンジャケットという家政婦のミタ・スタイルで?帰国した沢

 国際サッカー連盟(FIFA)女子最優秀選手賞に輝いたMF沢穂希(33=INAC神戸)、同女子最優秀監督賞の佐々木則夫監督(53)が11日、成田着の航空機で帰国し、都内で会見した。世界の頂点に立った沢の注目度は一気に急騰。なでしこジャパンが参戦する2月29日開幕のアルガルベ杯(ポルトガル)では、異例の地上波で生中継されることが確実となった。“バロンドール効果”は男子のザックジャパンを上回る注目度の高さだ。

【なでしこジャパン日程】

 世界一のヤマトナデシコは目いっぱいの笑顔でメッセージを発信した。成田では帽子にダウンジャケット姿だった沢は都内に移動すると、スーツに着替えて会見に臨んだ。少し疲れ気味とはいえ、「少しずつ実感が湧いてきた。信頼できる仲間がいたから獲れた賞。これを糧に精進したい」と感無量の様子。チームメートのFW大野忍からは「沢・バロンドール・穂希」という題名のメールが送られてきたことを明かし「チームとしてロンドン五輪でメダルを獲りたいという気持ちは変わっていない」と揺るぎない決意を吐露した。

 周囲は受賞フィーバーでさらなる盛り上がりを見せている。関係者によると、なでしこジャパンが2月に参加するアルガルベ杯が生中継で放映されることが明らかになった。米国やドイツ、スウェーデンなど強豪国が集う大会とはいえ、日本時間では深夜のゲーム。それでも協会関係者は「なでしこの試合は間違いなく中継することになる。日本では深夜帯になるが、きっと高視聴率になる」と大きな期待を寄せた。

 なでしこジャパンの試合はスポーツ界の中でもトップクラスの“ドル箱”コンテンツ。昨年7月17日の女子W杯決勝(米国戦)の中継は、早朝にもかかわらず平均視聴率が16・9%。9月3日のロンドン五輪アジア最終予選の韓国戦(午後8時~)はなでしこ史上最高となる平均視聴率29・0%をマークした。この数字は9月2日のザックジャパンのW杯アジア3次予選の北朝鮮戦(24・3%)を上回った。

 “プレ五輪”と位置づけるアルガルベ杯では、3月5日に最大のライバルとなる米国との対戦が実現する。W杯の興奮が再現されるとあって、深夜で高視聴率を獲得した“W杯超え”の期待が高まっている。

 ▽アルガルベ杯 毎年2月か3月にポルトガル南部のアルガルベ地方で開催される女子代表チームによる国際大会。FIFAや大陸連盟の主催大会ではないが、五輪、W杯に次ぐ権威を持つ。94年に始まり今年は19回目。当初は出場6カ国だったが、02年以降は12カ国。1次リーグは、強豪がそろうA組、B組、それより劣るC組の3組に分かれて行い、その後、順位決定戦を実施。決勝はA、B組の1位同士が対戦する。優勝回数は8回の米国が最多でノルウェー4回、スウェーデン3回、中国2回、ドイツ1回と続く。日本は昨年初出場し3位に入った。

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