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四中工 古豪復活の6発!小倉先輩超えの単独V決めるぞ

[ 2012年1月8日 06:00 ]

<四日市中央工・尚志>後半44分、四日市中央工・浅野(16)はゴールを決める

全国高校サッカー選手権準決勝 四日市中央工6―1尚志

(1月7日 国立)
 四日市中央工の同じユニホームを着たライバルへの対抗意識が、6―1の大勝を呼んだ。FW田村翔が前半41分に絶妙な抜けだしからゴールを決めると、FW浅野は後半に2ゴール。実に5試合中4試合目となる2年生2トップのアベック弾。20年ぶりの優勝に王手をかけるとともに、2人が得点ランクのトップに6得点で並んだ。

 「彼がゴールを外しても正直、悔しくないんですよね。だから自分が決めて勝ちたいんっす」。そう言って屈託のない顔で笑ったのは自称“三重のネイマール”の浅野だ。「彼」とはもちろん、田村翔のこと。ライバルが先にゴールを決めると闘争心に火が付いた。後半32分、華麗なドリブルで右サイドから中央へ切れ込み、ループシュートで5戦連発。終了間際にもネットを揺らした。

 ピッチを離れれば仲が良い2人だが、試合では別だ。宿舎では同部屋で、試合前日は「あすは俺が得点を取って勝つ」と互いに宣言してから就寝する。同一チームの得点王は96年度の市船橋の北嶋(現柏)と日下の例があるが、浅野が「田村より取りたい」と言えば、田村翔も「得点王は僕がもらう」と譲らない。そのライバル心がゴールラッシュにつながり、チームを決勝まで導いた。

 元日本代表のFW小倉隆史氏、DF中西永輔氏らを擁した91年度は帝京との両校優勝だけに、単独優勝しか考えていない。浅野は「自分たちが新しい歴史をつくりたい」と語気を強めた。決勝の相手は大会前の練習試合で1―2と敗れた市船橋。この日の先制ゴールを決めたMF国吉主将は警告累積で決勝に出られないだけに、浅野と田村翔にかかる期待は大きい。市船橋へのリベンジのためにも得点王のためにも、2人のエースは貪欲にゴールを狙っていく。

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