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これがU―17代表の実力!武蔵 県大会0点も大舞台でハット

[ 2012年1月3日 06:00 ]

<大社・桐生一>前半27分、先制ゴールを決める桐生一・鈴木

全国高校サッカー選手権第3日 桐生一3―0大社

(1月2日 ニッパ球)
 ニューヒーローがド派手な選手権デビューを果たした。桐生一のFW鈴木武蔵が規格外のスピードで桐生一を初勝利に導くハットトリックを達成。「勝ててうれしいの一言です」。涼しい顔で笑ってみせ、緊張とは無縁の強心臓ぶりを初戦で発揮した。

 武蔵のワンマンショーの幕開けは前半27分。右足で豪快なボレーシュートを叩き込んで先制すると、後半開始46秒で左クロスを右足アウトサイドで合わせて技ありの2点目。その4分後にPKを獲得すると、スタンドの「ムサシコール」に背中を押され、普段は仲間に任せるPKを「蹴らせてくれ」と志願。ゴール右隅にきっちりと流し込んだ。

 群馬県大会は無得点に終わり「悔しかったので、全国で決めてやるつもりだった」との決意を大舞台で見事に体現。田野監督も「(U―17)日本代表では点を決めるのにチームでは全然。おいしいところで決めるのが武蔵のスター性でしょうね」と、その爆発力に目を細めた。

 ジャマイカ人の父を持ち、母・真理子さんが「武士のように強く生きていってほしい」との思いを込めて武蔵と名付けた。1メートル84の恵まれた体格に加え、50メートル5秒9の天性のスピードも備える大型FWは2年生までは控え選手。だが、U―17日本代表に選出されたことで非凡な才能が開花した。高校卒業後は新潟入りも内定しているホープにとって最初で最後の大舞台。「今大会も得点王を目指す。他の選手との違いを見せつけたい」と力強く快進撃を誓った。

 ◇鈴木 武蔵(すずき・むさし)1994年(平6)2月11日、ジャマイカ生まれの17歳。小学1年から群馬県太田市に移住し、同2年からサッカーを始める。将来の夢はJ1得点王になることと、W杯に出場すること。家族は塾経営の母と弟。利き足は右で足のサイズは27・5センチ。血液型B。1メートル84、71キロ。

 ▼大社DF今岡 桐生一の鈴木君は速いだけじゃなくて、テクニックもあった。動きだしで一歩先に出られて遅れてしまった。

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2012年1月3日のニュース