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22年ぶり平壌入りの洗礼“拘束”されたザックジャパン!

[ 2011年11月15日 06:00 ]

平壌国際空港に到着した(左から)長谷部、前田、ハーフナーら

W杯アジア3次予選 日本―北朝鮮

(11月15日 平壌)
 日本代表は14日、W杯アジア3次予選第5戦のアウェー・北朝鮮戦に向け、合宿地の北京からチャーター機で平壌入りした。

 平壌国際空港では入国審査や荷物検査のため通関に約4時間も要し、金日成スタジアムでの公式練習開始が予定より約3時間も遅れる異例の事態に発展した。

 A代表の平壌での試合は89年6月のW杯イタリア大会アジア1次予選以来22年ぶり。既にアジア最終予選進出を決めている日本代表だが、過去2分け1敗と未勝利の平壌で、歴史的白星を目指す。(本紙特電)

 “軟禁状態”だった。故金日成主席と金正日総書記の肖像画が掛かった平壌国際空港ビル。日本代表は北朝鮮側が用意した2つの特別ブースで入国審査を受けた。入管職員は画面と入国カードを見比べ、住所や職業を細かく質問。コンピューター画面には「細密検査」の赤い文字が表示された。入国審査と荷物検査に要した時間は、実に4時間。ザッケローニ監督が「書類不備」のため、困惑した表情でブースから引き返す一幕もあった。

 チームはチャーター機で北京から午後3時すぎに平壌入り。選手23人が通関した時には午後7時を回っていた。W杯アジア3次予選で北朝鮮代表が8月末に日本に入国した際、日本側は制裁措置に従って徹底した荷物検査などを実施。その時は入国に約2時間を要しており、今回は対抗措置として「倍返し」を食らった形。チームは空港から試合会場の金日成スタジアムに直行したが、午後5時開始予定だった公式練習は大幅に遅れた。

 ミサイル発射問題などで日本政府は北朝鮮への渡航自粛を要請しているが、今回は例外措置として選手、サポーターらの平壌入りを容認。選手は携帯電話を北京市内のホテルに預けるなど、必要最小限の荷物で現地入りした。ホテルの外を出歩かないことなどの注意も徹底されたが、いきなり洗礼を受けた。

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