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これまで3度も…札幌・石崎監督“最終節の呪い”脱却を

[ 2011年11月8日 14:05 ]

寒さにネックウオーマーを顔まで上げる石崎監督

 J2札幌の石崎信弘監督(53)が3連勝で「最終節の呪い」からの脱却を誓った。過去、J1昇格争いに4度絡んだが、いずれも最終節で決着。06年の柏時代は大逆転で昇格を決めたが、99、00年の大分、03年の川崎Fは勝ち点差1で昇格を逃した苦い過去がある。最終節前に決めるには徳島の結果次第となるが、7日の札幌・宮の沢での練習は、選手の動きを入念にチェック。今後の戦略を組み立てた。

 もう、もつれるのはゴメンだ。4度もギリギリの昇格争いを繰り広げてた石崎監督が、12月3日のFC東京との最終節(札幌ドーム)の前、最短決着を強く願った。

 「毎回(最終節に)引きずり込まれる。自分の運命を呪うよね。(最終節の昇格争いは)胃じゃなくて、心臓が痛くなるんじゃ。最終戦前に決めたい」

 指揮官が望む条件で昇格するには、どうなればいいのか――。最短での昇格決定は、第37節終了時点で徳島と勝ち点差を4とすること。仮に札幌が1勝1分け1敗でも、徳島が3連敗すれば決まる。しかし、それは机上の空論。石崎監督は「3連勝したい」と話す。徳島は最終節前の3試合のうち、栃木、鳥栖と昇格の可能性がある2チームとの対戦を残す。札幌が3連勝すると、徳島は強豪相手に2勝以上しなければならず、希望する展開になる可能性がグッと高まるのだ。

 追い風も吹いている。6日の東京V戦(味スタ)は1―2で敗戦し、4位に転落した。しかしながら、徳島は愛媛戦で2点差をロスタイムに追いつかれドロー。得失点差での順位変動で、勝ち点差はつかなかった。「ラッキーカラーがオレンジじゃったんだけど、まさか愛媛じゃったとは…」。愛媛のチームカラーはオレンジ。悲劇を痛いほど味わった指揮官だが、ここに来て運も向いてきている。

 この日は、東京から帰道後すぐに控え組主体の練習に取り組んだ。運も必要だが、最後は地力がものを言う世界。不振で東京V戦のメンバーを外れたFWジオゴらの動きを確認するなど、総力戦となる残り4試合の戦略を練った。「なんぼ外で騒いでも、やるのは選手だから。いつも通り、普通にやればいいんじゃよ」。悲運の名将と呼ばれたのは過去の話。石崎監督が呪縛を振り払う。

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2011年11月8日のニュース