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宇佐美 独初ゴール!デビュー戦屈辱バネに成長

[ 2011年10月28日 06:00 ]

<バイエルンM・インゴルシュタット>後半45分、移籍後初ゴールを挙げた宇佐美(中央)はチームメートから祝福され笑顔

ドイツ杯2回戦 バイエルン・ミュンヘン6-0インゴルシュタット

(10月26日)
 バイエルン・ミュンヘンのFW宇佐美貴史(19)が26日のドイツ杯2回戦インゴルシュタット戦で、ドイツ移籍後初ゴールを決めた。4―0の後半28分から右の攻撃的MFとして途中出場。試合終了間際の同45分、右足でネットを揺らした。強豪クラブにあって出場機会に恵まれず、今冬の他クラブへの期限付き(レンタル)移籍もささやかれているが、自信を取り戻す一発となった。

 待ちに待ったドイツ1号ゴールだ。後半45分、宇佐美は右サイドでパスを受けると、MFオリッチとのワンツーで相手DFを振り切り、ドリブルでゴールに突進。GKの位置を確認してから、冷静にゴール左隅に右足で流し込んで、チームメートと抱き合って喜んだ。「ちゃんと(得点の)数字がついた。良かった」。試合後は安どの表情で喜びをかみしめた。

 ゴールだけではない。チャンスメークで5点目を演出した。後半37分には右サイドでボールを持つと、オーバーラップしてきたDFラフィーニャにスルーパス。ラフィーニャの折り返したボールが相手DFに当たりオウンゴールを誘発した。

 トップチームでは2度目の公式戦出場だった。今夏にG大阪から移籍。ドイツデビューは8月13日のリーグ戦ボルフスブルク戦。途中出場しながら、途中交代させられ、サッカー人生で初の屈辱を味わい「突き落とされた感じになった」。

 その後、ベンチ入りすることはあったが、ピッチに立つチャンスは与えられなかった。それでも、「腐ってたまるか。もう一度はい上がって戦力になってやる」と練習にひたむきに取り組み、控え選手が出場するリザーブリーグの試合でも必死にプレーした。

 「練習の時から(起用を)におわされていたので、しっかり準備をして、結果を残せればと思っていた。頑張り続けたからこその点だと思う」。屈辱から約2カ月半。努力がゴールという最高の形で実を結んだ。

 もちろん1点取ったことで劇的な変化が訪れるわけではない。レギュラーへの道は依然険しい。出場機会を求めて今冬の移籍市場で期限付き移籍する可能性もある。日本代表MF細貝が所属するアウクスブルクへの移籍話も報じられた。それでも宇佐美は前向きな姿勢を失わない。ゴールを自信に変えてサバイバル競争に挑んでいく。

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2011年10月28日のニュース