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長友 今季初完封勝利に貢献、インテル首位浮上

[ 2011年10月20日 06:00 ]

終始粘り強い守備でチームの勝利に貢献したインテル・ミラノの長友(右)

欧州CL1次リーグB組 インテル・ミラノ1―0リール

(10月18日)
 鉄壁の守備で、長友がインテルを今季初の完封勝利に導いた。欧州CLは各地で1次リーグ8試合を行い、B組のインテル・ミラノ(イタリア)は敵地でリール(フランス)に1―0で勝った。日本代表DF長友佑都(25)は左サイドバックでフル出場。堅実なプレーで無失点勝利に貢献し、チームもB組首位に浮上した。A組のバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)はナポリ(イタリア)と1―1で引き分け、FW宇佐美貴史(19)はベンチ外だった。

 守り勝った。持ち味のオーバーラップを自重して、長友は粘り強い守備を貫いた。「このところ失点が続いていたので、失点を抑えようと守備を意識して入った。ゼロに抑えられたことが、DFとして最高にうれしい」。今季公式戦で初の完封勝利を素直に喜んだ。

 猛攻を受けて防戦一方になった。ボール保持率は41%―59%。リールは両サイドに人数を割いて切り崩してきたため、左サイドバックの長友は常に数的不利な状況だった。だが、センターバックのルッシオとキブに「数的不利でクロスを上げられるかもしれない」と声を掛けると、「中央は(人数が)そろっているから大丈夫」と言われ、堅実なポジショニングでリールに苦し紛れのクロスを上げさせた。長友は「意思疎通は本当にうまくできた。飛び込まないことや(相手の攻撃を)遅らせるということができた」と振り返った。

 堅実な守備が得点も演出した。前半21分、センターライン付近左寄りでドゥビュシーのパスをインターセプト。そのままダイレクトでサラテに送り、スナイダーとのパス交換によりサイドに出たサラテがクロス。パッツィーニが豪快なボレーシュートを決めて先制点を奪った。「インターセプトはいつも狙っていた。点につながってよかった」。第2戦のCSKAモスクワ戦(9月27日)は果敢な突破からアシストを記録したが、この日は攻め上がることができない中、数少ないチャンスで得点を生んだ。

 セリエAで連敗した後の一戦で、アウェーで勝利してB組の首位に浮上した。特に最近の公式戦5試合では11失点と守備が崩壊していただけに、無失点に抑えたことは大きい。長友も「失点があるから負けるのであって、失点がなければ負けない」と守備の重要性を再認識していた。この勝利が不振脱出のきっかけになる可能性もある。「次につなげていくしかない。勝つことを求められているチームだと思うので、次も勝ちたい」。長友は主力としての責任感を口にした。

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