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森本が主役!ノバーラ、インテルに72年ぶり勝利

[ 2011年9月22日 06:00 ]

試合後、長友(右)と握手をする森本(撮影・篠田由美子通信員)

セリエA第4節 ノバーラ3―1インテル・ミラノ

(9月20日)
 セリエAノバーラのFW森本貴幸(23)が、日本人対決で歴史的勝利を挙げた。20日にホームで日本代表DF長友佑都(25)を擁するインテル・ミラノ戦にフル出場し2戦連続ゴールこそならなかったがPKを獲得するなど2点に絡む活躍。今季昇格したチームが3―1で名門に快勝する大金星を演出しクラブに対インテル戦72年ぶりの勝利をもたらした。
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 新天地で復活を遂げた森本が、長友を圧倒する活躍を見せた。ともにフル出場した日本人対決に3―1で快勝。歓喜に沸くピッチでスタッフと長友得意の“お辞儀パフォーマンス”を披露して喜びを爆発させた。一夜明けた21日に練習場で「90分出たのも良かったし、点に絡めたのも良かった」と笑顔を浮かべた。

 歴史的な勝利だった。セリエAに56季ぶりに昇格した地方チームが、リーグ優勝18回の名門インテル・ミラノを破るのは、リーグ戦では1939年以来、実に72年ぶり。公式戦でも1961年のイタリア杯以来50年ぶりだった。大金星をもたらしたのは、紛れもなく2得点に絡んだ森本だ。

 1―0で迎えた後半41分、ロングパスを絶妙な胸トラップで受けて一気に前を向くと、ペナルティーエリア内でDFラノッキアに倒されてPKを獲得。さらに1点差とされた直後の後半ロスタイムには、右コーナー付近で競り合うMFオビをスルリとかわしてMFジョルジへパス。ジョルジのシュートのこぼれをリゴーニが押し込み試合を決定づけた。

 長友とセリエAで初の直接対決。休日には互いの家を行き来するほど仲が良く、試合前には笑顔で握手を交わしたが、前半42分に守備で勢いあまって長友の足を蹴るなど激しくやり合った。「佑都くんはいい人なので、怒らないでくれてよかった」とニヤリ。年齢は長友より2歳下だが、6季目を迎えるセリエAでは“先輩”の意地を見せつけた。

 「去年と比べて明らかに違う。みんなまとまっているし、それぞれに“チームのために”という気持ちがあるのでプレーしていて楽しい」

 昨季はカターニアで何度もベンチから外された。日本代表にも影響が及び、ザッケローニ監督の初陣となった昨年10月のアルゼンチン戦こそ先発出場したが、その後は一度もAマッチに出場していない。今月2日のW杯3次予選・北朝鮮戦も招集されながら故障離脱となっていた。

 11日のキエーボ戦でのアシスト、17日のカリアリ戦での初得点に続いて開幕から3試合連続で得点に絡み、完全復活をアピール。日本代表のエースFWの座を目指し、大器がゴールラッシュを開始する。

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