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1対1外した…香川欧州CL痛恨デビュー「残念です」

[ 2011年9月15日 06:00 ]

<ドルトムント・アーセナル>前半、アーセナル陣内に攻め込む香川

欧州CL1次リーグF組 ドルトムント1―1アーセナル

(9月13日 ドルトムント)
 13日に開幕し、1次リーグF組ではドルトムントの日本代表MF香川真司(22)がホームのアーセナル戦でデビューした。序盤の決定機を逃して得点に絡めず、後半40分に退く不完全燃焼の内容。チームは後半43分の同点弾で1―1の引き分けに持ち込んだが、香川にとってはほろ苦いCLデビューとなった。H組の昨季王者バルセロナは終了間際の失点でACミランと2―2で引き分けた。

 ファンの声援を背中に受けながら、香川はロッカーに姿を消した。交代済みとはいえ、感謝の思いを表すためピッチに出ていい場面。それでも昨季チームで名前入りユニホームを最も売り上げた人気選手は「声援には感謝していますけど、自分自身、点は取りたかったですし、悔しかったので。だから別に…。帰りました」と声を落とした。

 9季ぶりに出場したCLで14季連続出場の強豪と引き分け。終了間際にMFペリシッチが鮮やかな20メートルの同点ボレー弾を決めた。クロップ監督が「ゴールはわれわれへのご褒美。先制されても勇敢に戦い引き分けに持ち込んだ」と話したように前向きに受け止めることも可能な結果。しかし、香川は納得できなかった。

 序盤から優位に試合を進めた。前半9分には最終ラインの裏を取って後方からの浮き球を胸でトラップ。相手GKと1対1になった。絶好の先制機。「ループでいくか、思い切り打つか迷った結果、思い切り打ってみましたけど…」。左足でショートバウンドを捉えた一撃は大きくバーを越え「残念です」と嘆いた。

 前身の欧州チャンピオンズ杯に出場したケルンのFW奥寺から数え、日本人10人目となる欧州最高峰への挑戦。「最高の雰囲気」と認めたが、出場するだけで満足するほど志は低くない。CLで活躍してチームと自身をさらなる高みへ導き、いずれは「バルセロナでやりたい」と夢を描いたこともある。それだけにシュート数で22―8と圧倒しながら崩し切れず「難しさは感じていました」と告白。シュート3本を放ちながら徐々に存在感をなくし「個人として落ちた部分が後半にはあったと思う。そこは改善しないと…」と反省した。

 今季は国内リーグ5戦で不発。チームも11位と乗れない。「メンタルの準備をして肉体的にも切り替えることが一番重要。こういう苦しい時期を乗り越えられるか」。新たな舞台で感じた重圧、そして2年目のジンクスに負けてはいられない。

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2011年9月15日のニュース