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麻也 オランダ初ゴール!FW顔負けボレー弾

[ 2011年9月12日 06:00 ]

<PSV・VVVフェンロ>後半、ゴールを決め喜ぶVVVフェンロの吉田

オランダリーグ VVVフェンロ3―3PSV

(9月11日)
 VVVフェンロの日本代表DF吉田麻也(23)が11日、強豪PSVとの一戦で記念すべきオランダ初ゴールを決めた。後半9分、右クロスをFW顔負けの鮮やかなジャンピングボレーで叩き込んだ。試合は3―3ともつれ、惜しくも金星は逃したが、2日のW杯アジア3次予選北朝鮮戦でも後半ロスタイムに決勝弾を決めた“旬な男”が再び大仕事をやってのけた。

 1メートル89の巨体が宙を舞った。体よりも高く振り上げた右足が、ショートCKを起点とした右クロスをジャストミートした。吉田にとって待望のオランダ初ゴールはFWも顔負けの、豪快すぎるジャンピングボレー弾だ。両手を広げて喜ぶと瞬く間に歓喜の輪にのみ込まれた。直後に同点弾を浴び金星こそ逃したが、吉田の一撃が強豪PSVを追い詰めたのは確かだ。

 「VVVでは初ゴールです。ゴールは良かったけど、前半は高校生みたいなサッカーしちゃいましたね」。吉田は淡々と話したが、チームメートのカレンが「きれいすぎて感動した」と言うほど美しいゴールだった。

 W杯予選ウズベキスタン戦から中4日。プレーできる充実感が激闘の疲労さえ、吹き飛ばしていた。昨年1月に左足首を骨折。1年前の今ごろはまだリハビリ生活を送っていた。左足の指でビー玉をつかみ、右から左へとひたすら運ぶだけ。「ホント、地味なことをやってたんですよ」と自虐的に振り返る。だが、そんな地道な努力はうそをつかなかった。

 今夏も約1カ月間のオフの大半を返上。日本代表の先輩MF本田(CSKAモスクワ)から「オフは1週間。3週間は練習しろ」と忠告を受けたからだ。「最初はわけ分からないと思いましたけど、足の痛みを取ること、コンディショニングの両方ができて、良かった」と言う。

 日本代表でも今年9試合で先発するなど最終ラインに欠かせぬ存在に成長した。2日のW杯予選北朝鮮戦でのロスタイム決勝弾は記憶に新しい。オランダ1部リーグでのゴールは小野伸二、藤田俊哉、平山相太、本田圭佑、宮市亮、カレン・ロバートに続いて日本人7人目。乗りに乗ってる男の快進撃は止まらない。(フェンロ・堀秀年通信員)

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2011年9月12日のニュース