×

かつては東電勤務…涙の鮫島「思いに届くように戦いたい」

[ 2011年9月11日 08:24 ]

<なでしこジャパン練習>取材を受けバスに乗り込む鮫島は涙を見せる

ロンドン五輪アジア最終予選 日本―中国

(9月11日 中国・済南)
 なでしこジャパンは11日のロンドン五輪アジア最終予選最終戦の中国戦を前に、10日、試合会場となる中国・済南五輪スポーツセンターで最終調整を行った。

 五輪出場権を獲得したことで中国戦は控え選手中心となるが、左サイドバックの鮫島彩(24)の5試合連続先発出場は確実だ。東日本大震災からちょうど半年となる中国戦。元東電マリーゼの鮫島は「今でも厳しい状況の中で作業している人もいる。自分の知り合いもいるし知らない人でも、応援してくれる人たちにそういう状況の人はたくさんいると思う。中国戦は消化試合と思わない。その思いに届くように戦いたい」と涙ながらに勝利を誓った。

 06年に東電マリーゼに入部した鮫島は、福島第1原発に勤務していた。震災以降は原発事故の影響でマリーゼが活動休止となり、一度はサッカーを辞めようとも思った。だが、周囲のサポートもあって米国のボストンに移籍。プレーを続けたことで、世界一に輝いた。8日に野田首相が福島第1原発を視察した際には、吉田所長が飾ってあった鮫島のユニホームを指して「うちの守り神」と説明していた。

続きを表示

2011年9月11日のニュース