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永里姉 熱中症!ハードスケジュールの不安露呈

[ 2011年8月26日 06:00 ]

<なでしこジャパン・吉備国際大>前半、永里優はヘディングでチーム2得点目を決める

なでしこ合宿4日目

(8月25日 岡山・美作市)
 ロンドン五輪アジア最終予選(9月1日開幕、中国・済南)を控えるなでしこジャパンは25日、合宿中の岡山県美作市で、なでしこリーグの2部に相当するチャレンジリーグの吉備国際大(女子)と25分4本の練習試合を行い、9―0で勝った。高温多湿の厳しい天候の中、レギュラー組のFW永里優季(24)とDF矢野喬子(27)がともに体調不良を訴えて途中退場。佐々木則夫監督(53)が急きょ午後の練習を中止する事態となった。
【ロンドン五輪アジア予選 メンバー】

 午前中としては今合宿最高の3800人の大観衆の前で、なでしこジャパンがアクシデントに見舞われた。練習試合4本目の11分、ハットトリックを達成していた永里優がベンチへと退く。その8分後には、タイ戦で出場停止となる岩清水の代役として期待される矢野も途中退場。ピッチの外でクールダウンを行っていた宇津木が永里優に代わって緊急出場したものの、1、2本目でプレーしていた控え選手がすでに宿舎に戻っていたため、最後はなでしこジャパンは10人でプレーする事態となった。

 佐々木監督は「(永里優、矢野は)コンディションがおかしかった。本人たちから(退場の申し出が)あった」とケガではないことを強調した。試合時の気温は28度だったものの、強い日差しが照りつけ、湿度は90%と高かった。指揮官も「熱中症?そうですね。多分、軽いところでしょうね」と体調面の問題と説明した。

 前日の沢の負傷離脱に続いてコンディションを崩す選手が続出したことで、練習スケジュールの変更も余儀なくされた。練習試合の後に予定されていた午後の練習は急きょ中止。佐々木監督は「午後は紅白戦をやろうと思っていたけど、オフにして、ちょっと休んで、あしたからの練習に備えたい」と笑顔を見せたが、最終予選に向けた強化プランに微妙な狂いが生じたことは否めない。

 26日と合宿最終日の27日はともに紅白戦を行い、仕上げていく予定。「2日間、ゲームをやれば(チームは)カチッとなる。3時30分(開始の試合)で熱中症になるのも困る。やる前に準備しないといけない」。佐々木監督は最終予選を見据えて意気込んだが、W杯からハードスケジュールの続く選手のコンディション面での不安を露呈する結果となった。

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