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五輪へ戦闘モード突入!なでしこに取材規制

[ 2011年8月9日 06:00 ]

笑顔で会見する、なでしこジャパンの佐々木監督

 日本サッカー協会は8日、ロンドン五輪アジア最終予選(中国・済南)に臨むなでしこジャパンのメンバー20人を発表した。佐々木則夫監督(53)は合宿がオフとなる20、21日に選手たちがテレビ出演を自粛することを所属クラブに要請することを明言。女子W杯優勝の浮かれたムードを一掃し、19日には東日本大震災復興支援の慈善試合でなでしこリーグ選抜と対戦する。

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 世界一に輝いた女子W杯ドイツ大会以来の代表発表。多くの報道陣が注目する前で、佐々木監督は厳しい表情で選手たちにテレビ出演しないように求めた。

 「20、21日はオフになるがキャンプの一角。選手たちにはしっかり休養を取ってもらう。時間があるといっても、取材とテレビ出演は自粛するよう各チームに促して、五輪予選に集中していく」

 W杯後の予想を超えるフィーバーで、これまで選手たちはイベント、表彰、テレビ出演と引っ張りだこだった。この日も主将のMF沢、FW丸山、DF岩清水らが各地のイベントに参加した。佐々木監督は女子サッカーの普及、発展のために“露出アップ”を推奨してきたが、それも合宿が始まるまでの“期間限定”。タレント並みのハードスケジュールでコンディションを崩す危険性もあるだけに、選手たちの気を引き締めるために方向転換した。日本協会の上田栄治女子委員長は「(マスコミに取り上げられるのは)ありがたいことだけど、疲れていてはしようがない。あるタイミングで集中させた方がいいと思っていた」と説明した。

 世界王者となったなでしこジャパンだが、アジア最終予選は厳しい戦いとなるのは間違いない。W杯でアジアに与えられる出場枠が「3」であるのに対し、五輪は「2」。佐々木監督は「体がぶつかり合い、ゴールを防ぐ。闘志のこもったプレーで、W杯とは別物。世界王者になったが、上から目線では戦ってはいけない」とみている。世界制覇の歓喜を完全にリセットし、ロンドンへの道を切り開いていく。

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2011年8月9日のニュース