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涙止まらず 俊輔「おまえが出ない試合はつまらない、と言ってくれた」

[ 2011年8月5日 06:00 ]

松田さんの訃報に沈痛な表情を浮かべる中村

松田直樹さん死去

 松田さんが昨季まで16年間在籍した横浜は、これまでにない大きな悲しみに包まれた。午前10時からの練習後、奇跡を信じて長野県松本市の信州大病院に向かった元日本代表MF中村俊輔(33)は途中で悲報に接し、その後、松田さんと悲しみの対面をした。

 涙があふれた。練習後、自らハンドルを握り、松田さんの元へ急いでいた中村に、一番聞きたくなかった悲報が届いた。「車の中で(一報を)聞いた。練習を終えた後“機械を外して、いよいよかもしれない”と聞いた。ドクターだったり、いろんな人の話を聞いて覚悟はしていた。残念…」。信州大病院で悲しい対面を済ませた中村の目は真っ赤だった。

 大切な大切な兄貴分だった。昨年のW杯南アフリカ大会。出番に恵まれない中村の元に、日本にいる松田さんが何度も電話をかけ、メールを送ってきた。「おまえが出ない試合は見ない、つまらないと言ってくれた。いつも応援してくれた」。

 異国で折れそうになる心を支えてくれたのが、松田さんの言葉だった。「これからそれがなくなるとつらい。今は本当に動かないのかな。笑っていたんで信じられないです。いろいろ苦しい時に厳しいことを言ってくれたりする兄貴分的存在で、感謝の気持ちでいっぱい」。言葉を必死につむぎ、恩人に感謝した。

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