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沢に“休養指令”五輪予選前に疲労も世界一!?

[ 2011年7月27日 06:00 ]

川澄(右)、大野(左)と並んでランニングする沢

 このままでは沢が壊れる!日本サッカー協会の小倉純二会長(72)が警告を発した。小倉会長は26日、アジアサッカー連盟(AFC)競技会委員会出席のため、マレーシアに出発。出発の成田空港では話題沸騰中のなでしこジャパンについて言及。女子W杯ドイツ大会優勝後、表彰式やテレビ番組などに引っ張りだこ状態の主将MF沢穂希(32=INAC)の蓄積疲労を憂慮し、異例の休養指令を下した。

 日本サッカー協会のトップから異例の“休養指令”が飛び出した。なでしこジャパンのW杯優勝を誰よりも喜んでいる小倉会長だが、テレビや新聞に連日、なでしこ戦士が露出している状況を見て、さすがに心配が頭をもたげてきた。

 「沢さんは、疲れ過ぎじゃない?どこかで休ませてあげないと。そう言えば、温泉に行きたいって言ってたよ。行かせてあげたいねえ」。特に憂慮するのがMF沢の心身の疲労だ。今月19日、ドイツから帰国すると、首相官邸などへの表敬訪問、優勝報告会見、テレビ出演、さらに表彰式出席、取材ラッシュに追われた。「女子サッカーを世の中に広めて普及させたい」という思いを持つ沢は嫌な顔ひとつせずこなしている。だが、帰国後2日間だけで回ったテレビ局は6局、出演番組数は13以上。オーバーワークの感は否めない。

 この状況が続けば9月1日に始まるロンドン五輪アジア最終予選(中国)への影響も懸念される。「オーストラリアも難しい相手。韓国だって簡単に勝てる相手ではない」と小倉会長が断言するほど強敵がそろい、6カ国中2カ国しか出場権を獲得できない狭き門。各国の厳しいマークも予想される。しかも中1日か中2日の間隔で5試合を戦う過密日程。万全の状態でなければ足をすくわれる。だからこそ心身を休めることが重要なのだ。

 沢はこの日、INACの練習に参加したが、報道陣にはコメントしなかった。国民栄誉賞受賞も現実味を帯びてきており、プレッシャーは日増しに大きくなっている。“日本のクイーン”に必要なのは休息の2文字なのかもしれない。

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2011年7月27日のニュース