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ベテラン沢&山郷 選手ミーティングで見せた女性ならではの心遣い

[ 2011年7月21日 15:42 ]

精神面でチームを引っ張り、世界一へ導いたベテランの山郷のぞみ(左)と沢穂希

 なでしこジャパン躍進の裏には、節目で開催された選手ミーティングがあった。準々決勝ドイツ戦前日の8日、チーム最年長36歳のGK山郷とMF沢が音頭を取り、アウクスブルク市内のホテルの一室に全21選手が集まった。相手はW杯2連覇中の開催国。完全アウェーの空気にのまれないためベテラン2人が精神面の重要性を説いた。

 FW安藤は「山郷さんと沢さんが中心になって選手だけでミーティングをやりました。心構えなど精神的な話が中心。あれでみんなのモチベーションが上がった」と証言。山郷と沢は親しいカメラマンから各選手が試合で躍動する写真をもらいミーティングに持参。選手に配布してモチベーションアップに役立てるなど女性らしいきめ細やかな工夫もこらした。

 同様のミーティングは米国との決勝前日の16日にも開催された。効果は絶大で準々決勝では過去1分け7敗のドイツに延長戦の末に1―0で勝利。決勝では過去3分け21敗だった米国をPK戦までもつれた死闘の末に破った。佐々木監督、望月コーチが中心となるチームミーティングは相手の分析など戦術的な内容が中心。大一番を前に開催する選手ミーティングでは精神面の充実を図るという、すみ分けもできていた。チームをまとめた山郷と沢。08年北京五輪ではメンバーから落選した山郷は今大会メンバーでただ一人、沢より年上で、その存在は大きかった。

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2011年7月21日のニュース