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なでしこ凱旋!史上初、みんなで国民栄誉賞だぁ~!

[ 2011年7月20日 06:00 ]

成田空港に到着した沢(左)らなでしこイレブンは大フィーバーにビックリ?!

 女子W杯ドイツ大会で初優勝を果たしたなでしこジャパンが19日、成田空港着の航空機で帰国した。400人を超えるファンから熱烈な出迎えを受け、史上最多となる260人の報道陣が集まった。歴史的世界制覇の熱気の残る中、MVP、得点女王に輝いたMF沢穂希主将(32=INAC)やなでしこジャパンに対し、政府・民主党内で国民栄誉賞の授与を検討していることが分かった。国民栄誉賞は個人を対象としており、チームでの受賞となれば史上初となる。

 異例ずくめの帰国が歴史的快挙を物語った。なでしこジャパンを乗せた航空機が成田空港に着陸すると、優勝を祝して放水車2台がウオーターキャノン(歓迎放水)を開始。滑走路脇では空港職員が「世界一おめでとう 感動ありがとう」の横断幕を持って出迎えた。

 集まった報道陣は成田空港最多の260人。午前9時5分に特別導線の引かれた到着ロビーに、優勝カップを持った福元を先頭に選手21人が姿を見せると、ファン400人から大歓声とニッポンコールが起こった。6月21日、W杯へ向けて中部国際空港から出発した時の報道陣はわずか10人。見送るサポーターは1人もいなかったが、1カ月で状況は激変した。

 世界制覇の熱気が残る中、MVPに輝いた沢が国民栄誉賞を受賞する可能性が浮上。枝野幸男官房長官がこの日の会見で「これだけの快挙なので政府として何らかの形で顕彰したい」と示唆した。スポーツ振興を担う高木文部科学相は「国民栄誉賞との話もある」と説明。震災後の日本を勇気付けた意義は大きく、政府・民主党内では国民栄誉賞を授与すべきとの声が上がっている。

 帰国後は首相官邸を訪問し、都内のホテルで優勝報告会見に臨んだ。沢は「目標だった世界の頂点。夢を諦めずに頑張ってきてよかった。こんな日が来るとは思わなかった」と喜びを報告。「人間とは欲が出ちゃうもので、五輪でメダルを獲ることが次の目標」と現役続行を正式に表明した。

 選手たちにはテレビ出演や取材依頼が殺到し慌ただしい1日を送った。休む間もなく24日には国内リーグが再開する。沢は「被災地で応援してくださった方がたくさんいると思うので、いつか金メダルを見せにいけたらと思う。(今のなでしこ人気を)継続するためには結果を出すことが全て」。MF宮間は「これ(フィーバー)が続くよう頑張っていきたい」とさらなる活躍を誓った。暗いニュースが続いた日本列島に歓喜をもたらしたなでしこジャパンの功績は計り知れない。

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2011年7月20日のニュース