なでしこ8強!沢 ハットで釜本超え歴代1位得点だ

[ 2011年7月2日 06:00 ]

<日本・メキシコ>後半35分、ハットトリックを決めた沢(上)は川澄に抱きついて喜ぶ

女子W杯1次リーグB組 日本4―0メキシコ

(7月1日 レバークーゼン)
 沢が釜本を超えた。ハットトリックで、なでしこジャパンを8強に導いた。日本は1日、1次リーグ第2戦でメキシコに4―0と快勝した。主将のMF沢穂希(32=INAC)はハットトリックを達成。国際Aマッチ通算78得点とし、68年メキシコ五輪得点王FW釜本邦茂の日本代表通算最多得点記録75を抜いて男女を通じて歴代単独1位に躍り出た。

 “世界の釜本”を超える瞬間は前半13分にやってきた。FW安藤が倒されて得た直接FK。左サイドからMF宮間が上げたクロスにMF沢が頭を合わせ、ゴール右隅に先制点を突き刺した。右手を突き上げて走りだした沢は、ユニホームの左胸の日の丸をつかんで歓喜の叫びを上げた。

 国際Aマッチ出場169試合目の沢は、これで通算76得点。日本サッカー史に名前を刻む伝説のストライカー釜本邦茂の日本代表通算最多得点記録75を超え、男女を通じての歴代単独1位になった。「本当にびっくりしています。(日本に)帰ったらきっと(釜本氏に)怒られると思います。男女合わせた歴代1位はびっくりですし、光栄に思います」。沢は快挙達成に戸惑いを隠さなかった。

 勢いに乗ったら止まらない。1点では終わらないのが沢らしさだ。前半39分の左CKでニアポストに走り込み頭で決めると、後半35分には右からのクロスに右足を振り抜き、代表6度目のハットトリックを達成。通算得点を78にまで伸ばし、後半38分に退いた。「3点取れるとは思っていなかったので自分でもびっくりしました。最初の2点は宮間と目が合って、ボールがよかったので当てるだけでした」。

 15歳だった93年12月6日のアジア女子選手権フィリピン戦で代表デビュー。いきなり4得点を挙げた。それから18年をかけて、金字塔を打ち立てた。ドイツ入りする前に釜本氏には「俺の記録を抜くなよ。抜かれたら俺に何も残らんからな」とハッパを掛けられていたというが、「できることならW杯で(76点目を)取りたい気持ちはある」と宣言。その通りに大舞台で決めてみせた。

 レバークーゼンの天気も、なでしこを後押しした。朝から断続的に強い雨が降り、芝がやや深くパスが走りにくいと懸念されたピッチに潤いをもたらした。程よく湿ったピッチで、テンポいいパスワークが主導権を握り、5日(日本時間6日)の1次リーグ最終戦イングランド戦を前に、4大会ぶり2度目の8強入りを決めた。

 「きょうは落ち着いて観戦できました。選手が相手が波に乗る前に結果を出しつつ、守備を頑張っていた」と佐々木監督。なでしこを束ねる沢主将は「もっと点を取って日本の勝利に貢献できたらいいです」。目標に掲げる優勝に向かって貪欲さを口にした。

 ◆沢 穂希(さわ・ほまれ)1978年(昭53)9月6日、東京都府中市出身の32歳。南野高―帝京大中退。6歳でサッカーを始め、12歳で読売(現日テレ)入り。00~03年に米女子リーグ(WUSA)のアトランタでプレー。04年日テレに復帰。今年からINAC所属。93年12月6日のフィリピン戦で代表デビュー。五輪はアトランタ、アテネ、北京の3大会に出場。W杯は95年スウェーデン大会から5大会連続出場。国際Aマッチ通算169試合78得点。1メートル64、55キロ。

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