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汚名返上弾!酒井宏 第1戦失点の借りを返す

[ 2011年6月25日 06:00 ]

<クウェート・日本>前半21分、右サイドを駆け上がりループシュートでゴールを決める酒井宏(中央)

ロンドン五輪アジア2次予選第2戦 U―22日本代表1―2U―22クウェート代表

(6月23日 クウェート)
 日本を最終予選に導いたのは右サイドバックの値千金の先制弾だった。前半21分、DF酒井宏は右サイドを駆け上がり、MF東の浮き球のパスに爪先を当てた。ボールは美しい弧を描き、ゴールに吸い込まれた。

 「得意な形。東がよく見ていてくれた。GKが出てきていたのは分かっていた。ぶつかると思ったけど、点を決めないと、と思った」。その後2失点しただけに、結果的にはこのゴールがなければ2次予選敗退。大きな価値ある1点となった。

 使命感があった。第1戦の後半22分、酒井宏は右サイドを突破され、クロスのこぼれ球を押し込まれた。「帳消しにならないけど、結果を出さないといけないと思っていた」。集中力を高めて臨んだ一戦で、見事に名誉挽回のゴールを決めた。

 前半に左サイドバックの比嘉が左足を負傷し、右サイドに懸かる負担は大きくなった。だが「絶対に守り抜こうと思った。前回ミスしたけど、3点取ってくれた前線に感謝しないといけない」と最後まで気持ちを切らさなかった。相手が放り込むロングボールを冷静にクリアし、体力の限界に近づくまで走り続けた。

 日本代表のザッケローニ監督も一目置く大型右サイドバック。「自分はまだ3カ月しか試合に出ていない。試合に出させてもらっていることに感謝したい」と本人は謙虚だが、試合を重ねる度に成長し、自信を深めている。関塚ジャパンで定位置を獲得した酒井宏は、最終予選でも攻守のキーマンとなる。

 ◆酒井 宏樹(さかい・ひろき)1990年(平2)4月12日、千葉県柏市生まれの21歳。柏の下部組織U―15、U―18を経て高校3年時の08年にトップチームで出場可能な2種登録。09年正式にトップチーム昇格。同年サンパウロ州選手権1部モジミリンに留学。プロ2年目の昨季はJ2で9試合1得点。今季はJ1で8試合4アシスト。1メートル83、70キロ。利き足は右。血液型A。

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2011年6月25日のニュース