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浦和9戦勝ちなし 大ブーイング、怒号、痛烈ヤジも…

[ 2011年6月19日 06:00 ]

<浦和・清水>敗れた浦和イレブンはサポーターのブーイングを浴びながら引き上げる

第16節 浦和1―3清水

(6月18日 埼玉)
 降り注ぐ大ブーイング。まさかの内容に浦和イレブンが埼玉スタジアムに立ち尽くした。清水に1―3で完敗し、同一シーズンではJ元年の93年8月から11月に喫した9連敗のチームワースト記録以来18年ぶりの9試合連続勝利なし。「非常にひどい試合をして申し訳ありません」。ペトロヴィッチ監督はそう言って苦しそうに頭を下げた。

 勝てない。前節までリーグタイ記録の5戦連続引き分け。結果がついてこなかったが、この日は内容も悪かった。前半24分の先制点を含む2点をボスナーに直接FKで決められ、後半19分には昨年7月に“放出”した高原に“恩返し弾”まで決められた。0―2で迎えた後半35分には途中出場のMF梅崎が08年5月17日のG大阪戦以来3年ぶりとなるゴールを決めたが、その6分後に絶望的な3点目を失った。

 直接FK2本を決められたGK加藤は「防ぎ切れなかったのは僕の責任」と話し、FKの壁に入りながら自らの股間を抜かれて先制点を与えたFW田中は「触れないボールじゃなかったので悔いが残る」とうなだれるしかなかった。

 試合後、選手が乗り込んだバスには、柵越しに熱狂的なサポーターから怒号が飛んだ。主力選手を名指しして「死ね!」と繰り返すヤジもあった。「落ちるぞ、これじゃあ!」とJ2降格に危機感を寄せる悲痛な叫びもあった。「もっと上にいなくちゃいけないクラブ」。そう話した柱谷GMは「こういう状況なので、当然探っていきたい」と緊急補強に動くことも明言した。11戦でわずか1勝。長いトンネルの出口は一体どこにあるのだろうか。

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