×

U―22日本代表 クウェート戦でDF8人大量招集

[ 2011年6月11日 06:00 ]

クウェート戦に向けDF8人を招集した関塚監督

 日本サッカー協会は10日、来年のロンドン五輪出場を目指すU―22日本代表のアジア2次予選クウェート戦(19、23日)のメンバー22人を発表した。ケガ人などの影響で先発を固定しきれないDFは大量8人を招集し、守備に不安をのぞかせる苦渋のメンバー構成となった。クウェート戦の登録メンバーは18人で、13日からの静岡合宿で絞り込む。ホーム&アウェー方式で行われる2次予選は、決死の守りでロンドンへの道を切り開く。

 負けられない一戦に向け、DF8人で備える。過去2大会の五輪では守備のベースが固まっていたため、DFはアテネで6人、北京は5人のみの招集だった。今回はカウンターを得意とするクウェートを相手に最終ラインを固定できず、苦渋の大量招集に至った。

 この世代のDFの人材不足は明らかだ。各クラブで今季公式戦に出場しているのは7人中5人だが、北京五輪代表監督で8日に練習試合をしたJ2湘南の反町監督は「北京のときはストッパーの経験者が多かった」と今回のメンバーの経験不足が不安要素になり得ることを示唆している。原技術委員長も「全部のポジションがそろうのは難しい。今後の強化の課題でもある」と守備陣の経験値の低さを認めている。さらに、先発候補であるセンターバックの鈴木とサイドバックの酒井高は、ともに1日のオーストラリア戦の前に故障で離脱。今回は招集されたが、万全の状態で臨めるかは不透明だ。

 だが、関塚監督は「クウェート戦に向けたベストメンバー」と説明した上で「失点せずホームを勝ち抜くこと。ただ引くだけではなく試合運びも重要になる」と話した。ホームでの失点は命取りになりかねないだけに、静岡合宿では組織での守備に重点を置きながら全体の精度を上げていく。

 心強いのは永井、原口ら攻撃陣に豊富なタレントがそろっていること。「(昨年11月の)アジア大会を戦ったことは大きい。その時のように一丸となってひた向きにやっていきたい」と指揮官。アジア大会は各クラブの控えと大学生によるチーム編成で“雑草軍団”と呼ばれたが、逆境をはねのけ頂点に上り詰めた。難敵が相手の今回も、逆境から五輪への道を切り開く。

続きを表示

2011年6月11日のニュース