×

メッシ個人技&パス回しでマンU圧倒!バルサ2季ぶりV

[ 2011年5月30日 06:00 ]

<バルセロナ・マンチェスターU>後半9分、メッシは得意の左足で決勝ゴールを決めた

欧州CL決勝 バルセロナ3―1マンチェスターU

(5月28日 ロンドン)
 決勝が28日にロンドンのウェンブリー競技場で行われ、バルセロナが09年決勝の再現となった一戦でマンチェスター・ユナイテッドを3―1で下し、2季ぶりの優勝を決めた。前身の欧州チャンピオンズ杯を含めて優勝は4度目。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(23)が決勝点を挙げ、3季連続得点王に輝いた。バルセロナは12月8日から日本で行われるトヨタ・クラブW杯に出場する。

 一瞬の隙を突いた。1―1の後半9分、敵陣でパスを受けると前方にスペース。左足の2タッチで中央に切れ込み、相手DFが寄せてくる前に左足を振り抜いた。ゴールを決めたメッシは客席に向かって走り、両手で激しくガッツポーズ。優勝の手応えを得た一撃に珍しく喜びを爆発させた。

 メッシは「全てがうまくいって満足している」と笑った。サッカーの母国イングランドでは過去7戦不発。しかし、92年にクライフ監督率いる“ドリームチーム”が初めて欧州を制した聖地ウェンブリーで優勝回数を4に伸ばす決勝点を決め、新たな歴史を刻んだ。

 序盤は鋭い出足の相手に押されたが、徐々にペースをつかんだ。前半27分のペドロ先制時はDFを引きつけてスペースをつくり、後半24分にビジャがダメを押した際にはドリブルで突破口。際立つ貢献度でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。

 一度追いつかれたとはいえ内容で完勝。背番号10は「われわれのスタイルで圧倒した」と振り返る。かつて敵将ファーガソン監督が「シャビとイニエスタが“回転木馬”を回し始めると、途中で降りられなくなる」と表現したパス回し。メッシが2列目の2人と絡むことで完成度はより高まった。この日3人で通したパスは305本に達し、マンU全体の301本を上回った。最近4年で3度も決勝に進んだ強豪をボール支配率63%―37%でほんろう。スペインのW杯優勝メンバー8人を今季公式戦55戦53得点としたFIFAバロンドール(世界最優秀選手)が引っ張れば勝利は必然だった。

 92~93年のCL移行後で初の3季連続得点王を02~03年ファンニステルローイ(マンチェスターU)に並ぶ最多得点記録12で達成。快挙連発にグアルディオラ監督は「もう現れないだろう唯一無二の存在。サッカーに飽きなければいいが」と漏らすが、メッシは「勝ち疲れることはない」と笑う。今回の優勝で3年連続バロンドールが決定的とみられ、さらなる進化さえ期待させる23歳は「次は南米選手権」と一言。結果を出せない代表を7月に母国で行われる大会で頂点へ…。貪欲な向上心が早くも次の目標を捉えた。

 ≪3季連続得点王≫メッシの3季連続得点王は前身の欧州チャンピオンズ杯を含めれば3人目。73~75年にゲルト・ミュラー(バイエルンM)、90~92年にパパン(マルセイユ)が達成。CL移行後では最多得点に並ぶ12得点だが、チャンピオンズ杯時代の63年にアルタフィーニ(ACミラン)が14得点を挙げている。

続きを表示

2011年5月30日のニュース