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ハマム氏 W杯カタール招致成功も贈賄疑惑で打撃か

[ 2011年5月29日 15:28 ]

 FIFAの内情に詳しい関係者たちは今回の贈賄疑惑の浮上前からハマム理事の立候補辞退を予想していたが、それは政治戦略としてだった。選挙直前での辞退には同理事の思惑が大きく外れた情勢がうかがえる。

 ハマム氏は選挙戦の目玉に「理事会を現行の24人から41人に増やす」との公約を掲げたが、期待したほど周囲からの評価は得られなかった。自身が会長を務めるアジア連盟を除き、FIFA傘下の大陸連盟がブラッター会長支持を表明した。

 FIFA周辺には「ハマム氏は会長選を降りる交換条件として、次期執行部での要職をブラッター会長に約束させる」との見方もあった。だが、実際に裏取引を持ち掛けたとしても、説得力はなかっただろう。

 ハマム氏はワーナー副会長に協力を仰ぎ、票集めの贈賄をしたと告発された。この副会長は常に不正の疑惑がつきまとっている人物だけに、打撃を受けた。2022年ワールドカップ招致成功で手腕を見せたカタール人も、今回は足を踏み外した。(共同)

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2011年5月29日のニュース