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ACL版“大阪ダービー”乾スーパーサブ起用も

[ 2011年5月23日 06:00 ]

ベンチスタートが濃厚な乾

ACL決勝トーナメント1回戦 C大阪―G大阪

(5月24日 万博)
 C大阪が奇策で勝負をかける。24日のACLラウンド16(万博)でG大阪と対戦するC大阪は22日、大阪市内の練習場でMF乾貴士(23)を外したメンバーで戦術確認した。エースをスーパーサブで待機させる想定外の戦法で分の悪いライバルに挑む。

 のどかな昼下がりの練習場に、軽いどよめきが起きた。「きょうは2つのバリエーションを試す」とレヴィー・クルピ監督が一言だけ口にして始まったミニゲームの1本目。先発メンバーを表すビブスを着た中に乾の姿はなかった。

 代わりに入ったのはボランチのMF中後だ。FWホドリゴ・ピンパォンを1トップに、MF清武、MF倉田がトップ下に入る形で、中盤を厚くした布陣となった。「中後が先発でいく可能性もある。オプションの一つ」と指揮官は明言こそしなかったものの、乾については「もっとゴールに向かっていく意識を強くしてほしい」と注文をつけた。

 背に腹は代えられない。今季はリーグ戦6試合中5試合で先取点を許し、5分け1敗。逆にACLでは先行した4試合で全勝するなど、セレッソにとって最初に奪う得点が重い意味を持っている。一発勝負のG大阪戦では守備を固めることが最優先。そのため守備意識の高い中後を入れて試合を落ち着かせた後で、ゴールを狙えるスーパーエースを投入するものと思われる。

 紅白戦の2本目で先発メンバーに入った乾は「きっと1本目(のメンバー)でいくんじゃないですか。けっこうしっくりきているし、最近の自分のプレーは良くなかった」と冷静に振り返った。その上で「くさることはないし、途中から出ても点を取る意識を持ってやる」と前を向いた。

 ただ、思い切った戦術には違いはない。C大阪に移籍した08年以来、ケガや出場停止などでメンバーを外れたことはあるものの、ベンチスタートは1度もない。「勝つしかない。勝つことが狙い」と言い切った指揮官。エースを外す大胆な策で、05年の天皇杯以来勝っていない宿敵に挑む。

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2011年5月23日のニュース