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内田欧州初栄冠!シャルケ9季ぶりドイツ杯制覇

[ 2011年5月23日 06:00 ]

<シャルケ・デュイスブルク>ドイツ杯優勝トロフィーを掲げる内田

 ドイツ杯決勝は21日にベルリンで行われ、シャルケが2部デュイスブルクに5―0で大勝し9季ぶり5度目の優勝を飾った。日本代表DF内田篤人(23)は後半36分から出場し欧州1年目で初タイトルを獲得。激動のシーズンを有終の美で飾った。シャルケは来季の欧州リーグ出場権を獲得した。 

 試合後の優勝セレモニー。身長1メートル94のGKノイアーに肩車された内田は、優勝カップを高々と掲げると、照れながらも満面の笑みを浮かべた。この日は疲労が考慮され、出場わずか10分間に終わったが、欧州1年目での初タイトル獲得に「今まで(鹿島でタイトルを)獲ってきたし、獲れて良かった」と充実した表情で振り返った。

 まさに飛躍のシーズンとなった。期待に胸を膨らませた10年W杯南アフリカ大会は直前でまさかのスタメン落ち。本大会も屈辱の出場なしに終わった。「自分の力が足りなかっただけ」。慣れ親しんだ鹿島からの移籍を決意。悔しさを胸に雪辱を誓い、昨年7月に海を渡ると、日々の努力で着実に進化を遂げた。

 リーグ戦は14位と振るわなかったが、自身初出場の欧州CLでは、長友のインテル・ミラノなど並み居る強豪を次々に撃破。準決勝でマンチェスターUに敗れたものの、不動の右サイドバックに成長した内田はチーム躍進の原動力となった。

 1月には日本代表としてアジア杯に出場。この1年半はほぼ無休状態だった。練習で内田の様子に異変を感じたラングニク監督とは試合前に2度話し合い、最終的に先発を回避。内田は「ずっと頑張ってきたから最後の1試合分、力が出なかった」と苦笑いしたが、この配慮も3月の就任時に「インパクトを受けた」という指揮官の高い評価の裏返しだった。

 「長かったけど、あっという間だったかな。(W杯時のどん底から)階段を駆け上がることから始まって、今年はいろいろありましたね」。激動の1年をこう振り返った内田。ザックジャパン不動の右サイドバックが、欧州1年目を最高の形で締めくくった。

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2011年5月23日のニュース