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「憧れは前田選手」被災地の小学生、Jリーガーとふれあい

[ 2011年5月16日 12:45 ]

 東日本大震災の被災地復興支援活動の一環として、日本プロサッカー選手会が主催する「ふれあいサッカー教室」が15日、岩手県遠野市内のグラウンドで行われた。磐田からGK川口能活(35)、FW前田遼一(29)、MF山田大記(22)が参加。津波で甚大な被害を受けた釜石市などの小学生約100人とミニゲームなどで汗を流した。

 笑顔がはじけた。鬼ごっこやシュート練習など約1時間半、被災地の子供たちとサッカーを通してふれあい、その後は昼食をともにした。シュート練習やミニゲームでGKを務めるなど奮闘したFW前田は「(震災の影響を)子供たちはあまり感じさせなかった。みんな元気で上手でした」と心温まる時間を共有した。

 MF山田も「いろいろ話しかけてくれました。少しでもこういう時間が持てて良かった。機会があればまた参加したいですね」。GK川口は「楽しかったし、想像できないぐらいつらい思いをしているはずなのに、みんな元気そうだったので安心した。来て良かった」と、子供たちから逆にパワーをもらった。

 もちろんそれは子供たちも同じだ。釜石市から来た川崎陸駆くんは、通っていた小学校が津波に流され、祖母も行方不明と、震災から2カ月たった今でもその爪痕に苦しんでいる。それでも、「楽しかった。憧れの選手は前田選手。顔とプレーが好きです。将来はサッカー選手になりたい。頑張っていきたいと思います」と、明るく前を向いた。

 14日の仙台戦で負傷し、参加できなかったDF駒野を含めた4人は、いずれも選手会の呼び掛けに志願しての参加。選手らの“少しでも力になりたい”という思いは、確実に被災地に伝わっている。

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2011年5月16日のニュース