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ザック見たか!宇佐美50メートル独走V弾

[ 2011年5月16日 06:00 ]

<福岡・G大阪>前半、華麗なトラップで相手陣内に切れ込むG大阪・宇佐美

J1第11節 G大阪3―2福岡

(5月15日 レベスタ )
 期待の若手がついに目覚めた!G大阪のMF宇佐美貴史(19)はアウェー・福岡戦の後半8分、50メートル独走のドリブルから今季リーグ戦初ゴールを決め、3―2の勝利に貢献した。16日から愛知・豊田市内で行われるU―22日本代表候補合宿のメンバーから外れたが、視察に訪れた日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(58)に存在感をアピール。6月のキリン杯での日本代表初招集の可能性が高まってきた。
【試合結果 順位表】

 50メートル先のゴールまでの道筋が見えていた。1―1の後半8分、宇佐美は自陣センターサークル付近でボールを受けると、すぐさま反転。右サイドに流れたFWアドリアーノを“おとり”に、高速ドリブルで敵陣に進入した。体を寄せたDFを一瞬でかわすと、左足でゴール左隅に突き刺した。

 「個人技で点を取れたのが自分らしい。アドリがうまく(DFを)釣ってくれたので仕掛けやすくなった。シュートコースも見えていた」。天性のセンスで決めた得点を笑顔で振り返った。

 昨季のリーグ戦では高校生Jリーガー最多の7得点を挙げ、ベストヤングプレーヤー賞を獲得した。今季は「得点王&A代表入り」を目標に掲げたが、待っていたのは試練だった。開幕から公式戦8試合で無得点。中盤の構成など得点以外のことも求められ、ゴールから遠ざかるプレーが目立っていた。だが「状態が悪い時に頑張れるのが良い選手」と試練を楽しむように心がけると調子は上向いた。ACL1次リーグ最終戦となった11日の天津泰達戦でMF遠藤からPKを譲ってもらい初得点を挙げると、自信も戻った。指揮官も「きょうは必ず点を取るだろうと思っていた」と復活を確信していた。

 開幕からの不調の影響か、16日に始まるU―22日本代表候補合宿から漏れた。だが、この日は早くから宇佐美を高く評価してきた日本代表のザッケローニ監督の御前で強烈な一撃。U―22日本代表のU―22オーストラリア代表戦(6月1日)はもちろん、“飛び級”でキリン杯(6月1、7日)でのA代表招集も現実味を帯びてきた。「まだまだ。俺はもっとできる。もっと前半から良いプレーができないと」。若き天才の逆襲が始まった。

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