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長谷部 今季初の右サイドバックで1部残留に貢献

[ 2011年5月15日 06:00 ]

<ホッフェンハイム・ボルフスブルク>先発では今季初の右サイドバックで1部残留に貢献した長谷部

ブンデスリーガ最終節 ボルフスブルク3―1ホッフェンハイム

(5月14日)
 ブンデスリーガは14日、最終節の9試合を行い、アウェーでホッフェンハイムと対戦したボルフスブルクは3―1で逆転勝利。15位で1部残留を決めた。日本代表MF長谷部誠(27)は右サイドバックで先発フル出場し貢献した。

 試合終了のホイッスルが鳴ると、長谷部はチームメートと握手を交わし、抱き合った。その後、アウェー側のスタンドを埋め尽くしたサポーターと一緒に、跳びはねて喜んだ。勝てばほぼ残留が決まる最終戦で、冷や汗の逆転勝利。今シーズンを象徴するかのような苦戦の末につかんだ残留に、長谷部は最高の笑顔を見せた。

 試合中に目まぐるしく状況が変わった。前節まで16位のボルシアMGが先制し、17位のフランクフルトが0―0で折り返したため、15位だったボルフスブルクは前半終了時点で16位。そのままなら入れ替え戦行きだった。そして、後半4分にホッフェンハイムに先制を許す。フランクフルトがリードしたため、ボルフスブルクが自動降格圏内の17位にまで転落した。後半15分にマンジュキッチのゴールで同点に追いついた時点でも、残留を争う他の2チームがともに勝っていたために降格圏内は変わらなかった。

 地獄から天国へ。一変したのは、1―1の後半28分だった。デヤガの右CKを、マンジュキッチが頭で合わせて勝ち越しゴールをたたき込んだ。逆転勝利を引き寄せる貴重な一発。スタンドに向けて雄叫びを上げる殊勲者に、長谷部は抱きついた。そして、5分後にはグラフィッチがダメ押しゴールを決めて3―1とすると、長谷部もサポーターも安どの表情を浮かべた。

 先発では今季初めて右サイドバックに入った長谷部は、5試合ぶりのフル出場でチームに貢献した。前半30分すぎには相手選手と激突して右膝を痛めたが、「100%の力を出したい」と話していた通りの粘り強い守備で奮闘した。攻撃面でも得点にこそ絡めなかったが、的確なパスとクロスを送った。

 08~09年シーズンには初優勝を果たした2シーズン前のドイツ王者が、苦しみ抜いての15位フィニッシュ。長谷部にとって5シーズン目となる来季に再建を懸ける。

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2011年5月15日のニュース