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李アジア杯再現ボレー弾!2ゴール1アシストの大暴れ

[ 2011年5月15日 06:00 ]

<広島・横浜>2ゴール1アシストの活躍をみせた李忠成(右)

J1第11節 広島3―2横浜

(5月14日 広島ビ)
 ホームで横浜と対戦した広島が日本代表FW李忠成(25)の2ゴール1アシストの活躍で3―2で勝利。無敗を守って2位に浮上した。李は前半17分、アジア杯決勝のゴールを思い起こさせる豪快なボレーシュートで先制点を決めると、同33分にはドリブルから2点目をゲット。通算4得点で得点ランク1位に並んだ。

 歓喜のボレーを再現した。前半17分だった。佐藤のヘディングでの折り返しを、李は左足で豪快に振り抜いた。まるで1月のアジア杯決勝でザック・ジャパンを優勝に導いた決勝弾のような一発。ゴール後にゴルフパフォーマンスで場内を沸かせた李は、「“必殺ボレーが出た”って書いてください」と笑った。

 進化を見せたのは2点目だった。前半33分、ドリブルでDF2人を置き去りにすると、元日本代表DF中沢も振り切ってネットを揺らした。「ああいう何でもない場所から得点を取ってこそ成長につながる。最後に中沢さんを、サッカー界をけん引してこられた方を抜けたのは自信になる」。昨年11月20日の新潟戦以来となる2発は、得意技と新たな技で奪った。

 仲間への思いが、李の背中を突き動かした。7日の甲府戦でDF水本が頭蓋骨骨折の大ケガを負った。ショックを受けた李だったが「ミズ(水本)のことを考えると自分が頑張らないと」と力に変えて、後半22分には数的不利の中、絶妙なラストパスでMFムジリのダメ押しゴールをアシストするなどチームの全得点を演出した。警告の対象となることから水本のユニホームを下に着ることは自重したが、試合後にはすぐに電話で水本に勝利を報告。「力をもらったよ」と言われ、李は最高の笑顔を見せた。

 今季4得点で得点ランクもトップタイに躍り出たが、「まだまだ。全てのチャンスを決めるつもりでいたい」と貪欲だ。チームも無敗をキープして暫定2位に浮上。「きょう勝てたのはチームが成長した証。自分は次、出場した時に得点を取りたい」。21日の神戸戦は累積警告で出場停止となる李だが、好調な広島とともに走り続ける。

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2011年5月15日のニュース