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東電女子サッカー部が消滅の危機 再開メド立たず

[ 2011年3月24日 06:00 ]

果敢にゴールを狙うマリーゼ・FW浜田遥(中)

 日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)の東京電力女子サッカー部マリーゼがクラブ消滅の危機を迎えていることが23日、分かった。なでしこリーグの田口事務局長は「東京電力は現在、原発事故の収束に全力を注いでおり、クラブの存続について話ができていない状況」と語った。

 マリーゼの選手は全員が東電社員。福島第1原発で働いていた選手も多い。事故発生時は宮崎合宿中だったため被災を免れたが現在は各自が自宅待機中。本拠地Jヴィレッジ(福島県広野町、楢葉町)は避難指示地域であり、原発事故対応の作業拠点となっており、活動再開のメドすら立っていない。また事故の現状を考えると今後「東電」の看板を背負ってプレーするのも困難な情勢だ。

 なでしこリーグはこの日、開幕を4月3日から同29日に変更すると発表。6~8月に予定されたリーグ杯は中止し、延期するリーグ戦4節分をそこに組み込む。マリーゼについては4月第1週まで参加可否の回答を待つが、存続自体が不透明。従来より1チーム減の9チームでリーグ戦を実施することが決定的だ。マリーゼには代表3人が所属しており6月のW杯、9月の五輪最終予選にも影響は必至だ。

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2011年3月24日のニュース