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元歯科大生助っ人救いの2発!C大阪冷や汗発進

[ 2011年3月3日 06:00 ]

<C大阪・アレマ>後半31分、C大阪・ピンパォンが決勝ゴールを決め、歓喜のポーズ

ACL1次リーグG組 C大阪2―1アレマ

(3月2日 長居)
 冷や汗発進だ。G組のC大阪はホーム長居スタジアムでアレマ(インドネシア)と対戦した。ACL初登場のC大阪は前半14分に新加入のFWホドリゴ・ピンパォン(23)のゴールで先制。後半5分にPKで追いつかれながら、同31分に再びピンパォンが決めて、格下から薄氷の勝ち点3をもぎ取った。

 期待の新戦力が、苦しむチームを救った。待望の決勝点は1-1で迎えた後半31分だ。MF中後の左FKから、ゴール前中央にいたFWピンパォンが右足で押し込んで2-1。ピンク色に染まったスタンドに、名刺代わりのゴールを見せつけ、チームのアジアデビュー、自身の本拠地デビューを飾った。

 「デビュー戦にゴールをできたのは自分のサッカーキャリアでも初めてだからうれしいよ」

 試合後、さわやかな笑みを見せながら勝利の余韻に浸った。そして、「乾の美しいパスで(ヘディングが)やりやすかった。半分は乾の得点だ」と新たな相棒をたたえることも忘れない。背番号9が振り返ったように、今季の期待を抱かせたシーンは前半14分だった。新戦力MFキム・ボジョンから受けたボールを左サイドからMF乾がゴール前へ絶妙な左足クロス。最後はピンパォンが頭でゴールネットを揺らし、「新コンビ」で先制点を奪った。

 さわやかなイケメンは異色の経歴を持つ。5歳からフットサルを始めるも、それはあくまで「趣味の範囲」。かつては歯科大に通い、歯科医を目指していた。プロから誘いを受けたのが、何と20歳のとき。07年にパラナクラブに加入し、09年1月から名門・バスコダガマへ移った。レヴィー・クルピ監督が「前半はセレッソのサッカーができなかった。後半にようやくセレッソのサッカーができた」と話したように、雨で湿った芝、相手の引いた守備に持ち前のパスサッカーが影を潜める中、異色の新助っ人が、チームに笑顔をもたらした。

 「2点を取って結果を出した。今シーズン重要な選手だ。これからも点を取ってくれるだろう」

 今季初戦。白星発進の立役者に、指揮官も信頼を口にした。次戦はリーグ開幕戦。中2日で5日、G大阪との大阪ダービーだ。バスコダガマに所属していた当時、ともにプレーした親友FWアドリアーノとの直接対決も待つ。「次はダービーで大切な一戦。ひとまずきょうの勝利は忘れて、チームとして集中したい」と気を引き締めたピンパォン。背番号9が、今季のセレッソに不可欠な存在になる。 

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2011年3月3日のニュース