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福西背番背負う21歳 海外より「磐田のユニホームを着ていたい」

[ 2011年2月27日 09:02 ]

U―22日本代表としての活躍も期待される磐田MF山本康裕

3・5開幕!J1キーマン

 磐田の危機を救うのはU―22日本代表MF山本康裕(21)しかいない。右MFの不動のレギュラーだったMF西が1月にアキレス腱を断裂し、前半戦の出場が絶望となった。代役として穴を埋めているのが山本康だ。

 昨季はDF駒野がケガで離脱した10月から右サイドバックで出場を続け、7年ぶりのタイトルとなるナビスコ杯優勝に貢献。今季も“再現”を目指す。「西さんの存在は大きいし、じわじわと効いてくる。みんなでカバーしていければ」。謙虚に話すが、自身がやるべきことは分かっている。

 本職はボランチで、背番号23。磐田の大先輩で憧れの元日本代表MFの福西氏と同じだ。「あの存在感と中盤でのためのつくり方は凄かった」。少しでも近づくためには出場し続けるしかない。中央でのプレーにこだわりはあるが、まずはサイドで力を発揮していく。

 ドルトムントのMF香川ら、日本を飛び出していく同年代の選手らには刺激を受けているが、自身の移籍に興味はない。昨年11月3日、ナビスコ杯決勝の広島戦で優勝を決めた瞬間、歓喜に沸くチームメートを尻目に1人、ピッチに突っ伏した。「ずっとこのユニホームを着ていたいと思ったし、涙が自然と出てきた」。中学生の頃から磐田のユニホームに袖を通してきた21歳。ユース在籍時の06年にはクラブ史上最年少の16歳11カ月24日でトップデビューを果たした“記録男”が、黄金期復活のために右サイドを駆け抜ける。

 ◆山本 康裕(やまもと・こうすけ)1989年(平元)10月29日、静岡県浜松市生まれの21歳。磐田ユース時代の06年9月23日、大分戦で後半30分から出場してトップデビュー。08年にトップ昇格。昨年8月22日の清水戦でプロ初ゴール。J1通算69試合1得点。U―22日本代表。1メートル77、76キロ。血液型A。利き足は右。

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2011年2月27日のニュース