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名古屋まず1冠!楢崎、PK3本止め“天敵”退治

[ 2011年2月27日 06:00 ]

<名古屋・鹿島>PK戦を制し、チームメートと抱き合う楢崎

富士ゼロックススーパー杯 名古屋1-1(PK3-1)鹿島

(2月26日 日産ス)
 まず1冠だ。昨季J1王者の名古屋が、天皇杯覇者の鹿島と対戦。1―1でもつれ込んだPK戦を3―1で制し今季最初のタイトルを手にした。PK戦では、昨季J1MVPの守護神GK楢崎正剛(34)がシュート3本を止めて勝利の立役者になった。清水から新加入の日本代表MF藤本淳吾(26)も先制点をアシストするなど貢献。昨季直接対決で3戦全敗だった天敵にリベンジした。
【試合結果】

 シーズンの開幕を告げる一戦で輝いたのは昨季MVPだった。1―1でもつれ込んだPK戦。3人を止めたGK楢崎が名古屋に今季1冠目をもたらした。

 「PK戦はオマケ。オマケにしては、でかい結果ですけど。他のチームにもプレッシャーをかけられたと思います」

 存在感は抜群だった。前半29分にFW大迫の強烈なシュートを右手1本ではじくと、後半40分にはMF野沢のコースを突いたシュートに鋭く反応し左手1本で逃れた。PK戦でも岩政、アレックス、新井場のシュートを阻んだ。全て自分の左に跳んでセーブ。アレックスのシュートは両手でがっちりつかんだ会心のプレーだった。

 昨年のW杯南アフリカ大会後に代表引退を表明し、今年1月のアジア杯にも出場しなかった。代表から離れたことでクラブのキャンプは久々に全メニューをこなした。35歳を迎えるシーズンを前に気力、体力ともに充実している。「いつでもチームを救っていきたい」。11年連続でキャプテンを務めるベテランは風格を漂わせた。

 「彼は日本のベストのGK」と主将に全幅の信頼を置くストイコビッチ監督も、今季の最初の戴冠を喜んだ。選手としても96年に制した大会を監督として初制覇した。鹿島には昨季3戦全敗。試合前のミーティングでは「これはリベンジだ」と熱く訴えかけた。MFダニルソンが離脱する中、MF中村を1ボランチで起用する攻撃的姿勢を貫いた。「リスクを冒すのが私のスタイルだ」と豪語する指揮官がつくり上げた隙のないチームは、今季のJ1リーグ戦でも優勝候補の筆頭であることを証明した。

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2011年2月27日のニュース