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岡崎 フル出場で孤軍奮闘にオカザキ・コールも

[ 2011年2月26日 06:00 ]

ベンフィカ戦の前半、シュートを外して天を仰ぐシュツットガルトの岡崎

欧州リーグ1回戦第2戦 シュツットガルト0―2ベンフィカ

(シュツットガルト)
 シュツットガルトの日本代表FW岡崎慎司(24)が孤軍奮闘した。欧州リーグ1回戦第2戦のベンフィカ戦に先発フル出場。0―2で敗れて2戦合計1―4で敗退したが、チーム最多となる4本のシュートを放つなど、移籍3戦目で早くも攻撃陣をけん引した。また、アリス・サロニカのFW坂田大輔(28)は敵地のマンチェスターC戦に先発して45分間出場。チームは0―3で敗れ、2戦合計0―3で16強入りを逃した。

 試合後のサポーターの大声援が、岡崎の奮闘ぶりを物語っていた。ベンフィカにホームで0―2と完敗して敗退が決まりながら、スタンドからは熱烈な“オカザキ・コール”が湧き上がった。手を振ってその声援に応えた背番号31は「自分の特長も分かってもらえてきたと思う」と前を向いた。

 敗退が濃厚な展開でも、岡崎は最後まであきらめなかった。0―1で迎えた後半27分、味方とのワンツーから左足でシュートを放ったが惜しくもゴール右外。その2分後には右クロスに後方からドンピシャのタイミングで飛び込み、得意の頭で合わせたがGKの好セーブに阻まれた。「2回ビッグチャンスがあったので。決めればもっと雰囲気は変わったと思う」と悔しがったが、前半15分、後半38分と合わせてシュート数はチーム最多の4本。8日間で3試合目の過密日程ながら、持ち前の豊富な運動量で守備にも貢献してフル出場。移籍3戦目で早くもチームに欠かせない存在であることを示し「コンディションを最後まで落とさずにできた。(17日の)前回のベンフィカ戦よりはまた良くなったと思う」と手応えを口にした。

 地元紙シュツットガルター・ナハリヒテンが、負けたチームとしては異例の2・5点(最高が1点、最低が6点)をつけるなど、サポーターの人気とともに、地元メディアの評価も急上昇した。

 リーグ戦では降格圏の17位に低迷。自身も清水時代、プロ1年目の05年に残留争いを経験しており「このチームが欲しいのはやっぱり点」と自身のゴールが必要なことは痛感している。リーグ残り11戦での逆転残留を目指し“負け癖”がついた覇気のないチームに、最後まであきらめない“侍魂”を注入するしかない。

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2011年2月26日のニュース