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宮市“森本超え”日本人欧州1部リーグ最年少弾!

[ 2011年2月14日 06:00 ]

前半、移籍後初ゴールを決めて喜ぶフェイエノールトの宮市

オランダリーグ第23節 フェイエノールト2-1ヘラクレス

(2月12日)
 フェイエノールトのFW宮市亮(18)が欧州1部リーグの日本人最年少弾を決めた。12日にホームで行われたヘラクレス戦に左ウイングで2試合連続で先発出場し、前半18分にアーセナルからの移籍後初ゴールを挙げた。18歳1カ月29日での得点で、カターニアの日本代表FW森本貴幸(22)が07年1月につくった18歳8カ月21日の最年少ゴール記録を更新した。試合も2―1で制し、高校卒業前の宮市が地元ファンの喝采を浴びた。

 試合後の「リオ(亮)」コールに応え、宮市がスタンドの前まで走っていく。ゴール裏、バックスタンド、メーンスタンドの3方向に軽くお辞儀をすると、再び大きな拍手が降り注いだ。「言葉にならない。本当にうれしかった」。サポーターから認められた18歳は最高の笑顔を見せた。

 圧巻のゴールは0―0の前半18分に生まれた。ビセスワルの右クロスをペナルティーエリア内の左で胸でトラップ。「いい形でボールが来た。DFが詰めてきたので、かわして打てば入るなっていう感覚だった」。イメージ通りの切り返しでマークを外し、強烈な左足のシュートでゴールネットに突き刺した。出場2戦目、ホームのデカイプスタジアム初登場で決めた初ゴールは、18歳1カ月29日の欧州1部リーグ日本人選手最年少弾。「いい形で打てたと思う。自分のゴールでチームが勝てたのがうれしい」。ゴール直後は右手人さし指を突き上げて喜んだ。

 昨年12月31日には中京大中京高のエースとして全国高校選手権の久御山戦でゴールを決めたが、わずか43日後にはオランダの名門クラブの一員として価値ある一発を決めた。「本当に興奮した。ワクワクした気持ちでプレーできた」。4万人の観衆の前で90分間走り回って勝利に導いた。それでも後半に孤立する場面があっただけに「90分間を通して存在感を出していかないといけない」と反省も忘れなかった。

 まだ卒業式を終えていない現役高校生。「卒業式?学校から配慮されている。今はこっちのことを考えて、次も今以上の動きができるように頑張りたい」。プラチナ世代の中でもトップ級の逸材は、オランダの地でさらに自らを磨いていく。

 ◆宮市 亮(みやいち・りょう)1992年(平4)12月14日、愛知県岡崎市生まれの18歳。小学3年のときにサッカーを始め、中学2年でU―14日本代表に選ばれる。08年に中京大中京高に進学し、09年にはU―17W杯に出場するU―17日本代表に選ばれた。昨年、アーセナルと契約を結んだが、就労ビザが下りずにフェイエノールトにレンタル移籍した。FW。1メートル83、70キロ。

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2011年2月14日のニュース