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高原をリード?全得点に絡んだ伊藤翔「最高のスタート」

[ 2011年2月10日 12:09 ]

<清水・FC東京>1本目の32分、清水FW伊藤がチーム2点目のゴールを決める

練習試合(45分×3)  清水2―6FC東京

(2月9日)
 清水は9日、鹿児島ふれあいスポーツランドで今季初の実戦となるJ2FC東京との練習試合(45分×3本)を行った。主力組の2本目途中までは先制点を決めたMF小野伸二主将(31)を中心に、スピード感あふれる攻撃を展開。期待のFW伊藤翔(22)も1得点1アシストと全得点に絡んた。試合は合計2―6で敗れた。

 ゴトビ監督の目指すスタイルが、初陣で早くも浸透していた。1本目20分の先制点の場面。GK山本海を起点に、速いテンポでパスがつながっていく。左サイドでアレックスと伊藤が展開し、伊藤のラストパスを中央で受けた小野が、右足で11年清水の第1号ゴールを決めた。「初めての実戦にしては手応えがあった。コンビプレーなど、練習でやっていたことが出せた」と、新主将は力強かった。

 “オーガナイズ”と“スピーディー”。ゴトビ監督がよく口にする単語だ。「守備時は組織的に、相手にスペースを与えない。攻撃時はピッチを広く使い、速くゴールに向かう。1本目のチーム(主力組)はチャンスも多く、やりたいサッカーはできた」とゴトビ監督は及第点を与えた。

 明確な方向性を打ち出す中、選手間の競争も激しさを増している。まず結果を残したのが、1トップの伊藤だ。1本目32分、小野の右CKから、ニアサイドの辻尾がトリッキーなフェイントを入れ、相手DFに当たり跳ね返ったところを伊藤が左足でシュート。ポストに当ててゴールをねじ込んだ。

 元日本代表FW高原らとポジションを争う伊藤は「最初の試合としては最高のスタート。監督には裏を取ることを最も言われていた」。昨年6月にフランスのグルノーブルから移籍したが、出場機会は少なく、長谷川前監督に「なんで使ってくれないんですか」と直談判した強心臓。今年はそんな性格を変え、チームに溶け込もうとしている。ゴトビ監督が「くしゃみしても決められる」と言った2本目での決定機をバーに当てて外したことに、伊藤は「あれは自分を戒める意味でも反省したい」と謙虚に話した。そんな伊藤をはじめ、チームは確実に変化している。

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2011年2月10日のニュース